「殺菌」とは、文字通りばい菌などを「殺す」ことです。

「抗菌」とは、ばい菌などの「増殖を防ぐ」ことです。

菌そのものは殺しません。

「除菌」とは、文字通りばい菌などを「取り除く」ことです。

「抗菌」と同様、菌そのものは殺しません。

ただし学術用語では上記3つをひっくるめて「抗菌」という言葉を使うことがあります。

「殺菌」の意味

「殺菌」とは、文字通り菌などを「殺す」ことですが、その中でも菌を殺すレベルによってさらに「滅菌」と「消毒」の2種類に分かれます。

「滅菌」は「殺菌」の中で最も強いレベルで、有害・無害を問わずすべての菌・微生物・ウイルス等をを死滅させ除去することです。

菌や微生物・ウイルスなどの残量が100万分の1以下になることが「滅菌」の定義となっています。

つまり「殺菌」の中で最も強いレベルです。

「消毒」は病原性のある菌などを死滅・除去させて害のない程度にすることです。

いわゆる「無害化」とか「無毒化」のことであり、菌そのものを完全に死滅・除去するものではありません。

「抗菌」の意味

「抗菌」とは、一般的にはあるものの表面に付いた菌類を「増殖させない」働きを持ったもののことです。

菌類にとって増殖しにくいので「住みにくい」状況を作るもので、菌そのものを殺したり除去したりする働きはありません。

これとは別に、細菌類を研究する学問の上での用語(学術用語)では殺菌や除菌など病原菌類に抵抗する物や作用をひっくるめて「抗菌」という言葉を使うことがあります。

「除菌」の意味

「除菌」とは文字通り菌類を「取り除く」ことで、菌を減らすことでその害悪を減らすことが目的です。

ですから菌を殺す役割はありません。

ただし洗剤・漂白剤やアルコールスプレーなどでは実際に殺菌や消毒効果があるものでも「除菌」という言葉を使うことがあります。

これは「殺菌」や「消毒」という表示ができるのは「医薬品」と「医薬部外品」に限られているためです。

「殺菌」と「抗菌」と「除菌」のそれぞれの違い

「殺菌」は文字通りばい菌などを「殺す」ことで、殺す強さによってさらに「滅菌」と「消毒」の2種類に分けられます。

「抗菌」は菌類にとって「住みにくい」環境を作り、増殖をさせないようにすることです。

「除菌」は菌類を「減らす」効果のことであり、実施に菌類を「どのくらい減らしたり、殺したり出来るか」の定義はされていません。

つまり水で手を洗う程度でも「除菌」と言えるのです。

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