「僻地」とは、都会から遠く離れた、へんぴな土地のことです。

類語として「辺地(へんち)」「辺境」「辺鄙(へんぴ)」が、また関連語として「奥地」という言葉があります。

「僻地」の「僻」という漢字は、「僻み(ひがみ」」という読みもありますが、「僻み」に関連するような「かたよる」「よこしま」と言った意味の他に、「かたすみ」「かたいなか」と言った意味があります。

都会に対する田舎への、あまりよい意味ではないものとして使われる傾向があります。

「僻地」の意味

「僻地」とは「都会から遠く離れた、へんぴな土地のことです。

類語の中で、「辺地」は「僻地」とほぼ同じ意味ですが、「辺境」は「中央から遠く離れた地帯。国ざかい。国境。」などがあり、国というニュアンスが含まれています。

そのため、都道府県境について「僻地」とは言っても、「辺境」とは言いません。

「辺鄙」は「都会から離れていて不便なこと。また、そのさま。」とあり、「僻地」とは「都会から遠く離れたへんぴな土地」のことなので、「僻地」にも不便というニュアンスが含まれています。

「僻地」の使い方

「僻地」という言葉は、都会からのある程度の距離感があるため、「都会の中に僻地がある」という状況はあり得ないことになります。

「僻地」には「辺鄙」に由来する不便という意味が含まれています。

そのため、都会から遠く離れていても地方都市のようにある程度都市として機能しているような場所については、基本的には「僻地」という表現をしません。

「僻地」の例文

「東京から電車で10時間、電気もガスも水道もない僻地で育った。」

「都会での暮らしに疑問を感じ、僻地に惹かれるようになった」

都会からの距離感と生活が不便であることを前提として、「僻地」という言葉が使われます。

「僻地」の意味と使い方

以上、「僻地」の意味と使い方について述べてきました。

「僻地」を田舎に対する蔑称のような感じでなんとなく使ってしまいそうですが、この言葉には「都会からの距離感」と「生活が不便であること」が含まれています。

また、類語の「辺境」とは、国というニュアンスの有無という大きな違いがあるので、しっかり使い分けをしましょう。

インフラ整備や交通網の発達、情報化などにより、かつて「僻地」と呼ばれた場所が少しずつ様変わりしてきているであろうことにも、注目したいところです。

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