治・ジは「治の呉音のこと」。
「政治」と言い換えると分かりやすい。
治・チは「治の漢音のこと」。
「治水」と言うと分かりやすい。
「治」も漢音が多く、呉音はやや少なくなっています。
他の漢字でも同じ傾向が見られます。
呉音「ジ」と発音しなければおかしく聞こえるのです。
音符の台は「イ、チ」と発音しますから、正統派の漢音に近く「ジ」は訛って聞こえます。
「治・ジ」は呉音
「治・ジ」は呉音になります。
使われる言葉はあまり多くなく「政治(せいじ)家、害虫退治(たいじ)、湯治(とうじ)治療、不治(ふじ)の病」などと使います。
「治」と言う文字は音が「ジ・チ」、訓が「おさめる、おさまる、なおる、なおす」となっています。
治める意味では、漢音も含めて「政治、統治、治安、自治、法治、治山、治水、」など、治すでは「治療、全治、完治、不治、湯治、療治、治癒」などがあります。
「治・チ」は漢音
「治・チ」は漢音で多くの言葉に使われています。
「ジ」と同様に「治める、なおす」と言う意味があり、前述の様に治めるでは「国家統治(とうち)、治安(ちあん)維持、自治(じち)会、法治(ほうち)国家、治山治水(ちさんちすい)」など、治すでは「治療(ちりょう)費、全治(ぜんち)3か月、完治(かんち)する、療治(りょうじ)、治癒(ちゆ)は困難」などの言葉があります。
「治」は呉音、漢音とも同じだけ使われている
「治」は呉音と漢音が併記されていますが、熟語の使われ方を見ると同等になっています。
呉音「ジ」使用の言葉も漢音「チ」使用の言葉もほぼ同数あります。
漢音が多いのが普通である中で、同程度の使用例は少ないかも知れません。
医療系の言葉が有ったことが影響していると推定されます。
「治療(ちりょう)、全治(ぜんち)、完治(かんち)、療治(りょうじ)、治癒(ちゆ)、不治(ふじ)、湯治(とうじ)」などがあります。
「治・ジ」と「治・チ」とは
「治・ジ」は呉音、「治・チ」は漢音です。
「治・ジ」の呉音の使用例は「政治(せいじ)、退治(たいじ)、湯治(とうじ)、不治(ふじ)」などがあり、「治・チ」の漢音の使用例は「統治(とうち)、治安(ちあん)、自治(じち)、法治(ほうち)、治山治水(ちさんちすい)」などや「治療(ちりょう)、全治(ぜんち)、完治(かんち)、療治(りょうじ)、治癒(ちゆ)」などがあります。