「理論」は、普遍性をもつ体系的知識です。
英語では「theory」「a principle」で表されます。
「理論と実戦は必ずしも一致しない」は「Theory and practice do not always coincide. 」です。
「理論物理学」は「theoretical physics」です。
「論理」は、思考の形式・法則です。
英語では「logic」で表されます。
「それは論理的に正しい」は「That is logically correct. 」です。
「彼の論理は薄弱だ」は「His logic is not sound. 」です。
「理論」の意味
「理論」は、以下のような意味です。
1.「theory」のことです。
①科学に於いて個々の事実や認識を統一的に説明し、予測することのできる普遍性をもつ体系的知識です。
②実戦を無視した純粋な知識です。
③ある問題についての特定の学者の見解・学説を指します。
2.「論争」のことです。
以下のように使います。
ニュートン力学に代わる新しい理論 従来の理論は全て古くなった
理論と実戦 経営理論 理論家
「論理」の意味
「論理」は、以下のような意味です。
①思考の形式・法則です。
また、思考の法則的つながりです。
②実際に行われている推理の仕方です。
検証の筋道です。
③比喩的に、事物間の法則的なつながりをいいます。
④「理論学」のことです。
以下のように使います。
論理に飛躍がある 歴史的発展の論理 弱肉強食の論理
論理を全く無視した考え方 論理にかなったやり方
※「理論」「論理」は、意味としてあまり重なっていません。
しかし、「的」を付けた「理論的」と「論理的」は、「筋道が通っている」という共通の意味を持っています。
そのために「理論的に考える」「論理に考える」は、ほぼ同一の意味として用います。
「関連語」
「セオリー」は、「理論」「考え方」と同じ意味です。
特に、確立された理論などをいいます。
「セオリーを実践する」「セオリーどおりのバッティング」のように使います。
「原理」は、全ての現象を成立させる基本法則です。
「飛行機はどんな原理で飛ぶのか」のように使います。
「プリンシプル」は、原理・原則・基本的な法則です。
また、主義・信条です。
「これは、それに関してのプリンシプルです。」
のように使います。
「公理」は、一般的に通用する道理です。
また、数学や論理学などで、理論の出発点として証明なしに真実であると仮定された命題です。
「この定理は二つの公理から出発している」のように使います。
「定理」は、定義や公理に基づいて証明された数学上の命題です。
「ピタゴラスの定理」のように使います。
「理論」は 普遍性をもつ体系的知識、 「論理」は 思考の形式・法則です。
「理論」「論理」は、類語です。
「セオリー」「原理」「プリンシプル」「公理」「定理」は、これらの言葉の関連語です。
共通する意味は「議論・思考・推理などを進めていく筋道」です。
「理論」は、ある物事に関して、原理・法則をよりどころとして考えた認識の体系自体をいいます。
また「実践の伴わない理論は役立たない」「理論の面で闘争する」のように、実践に対応する純粋な論理的知識の意味でも用いられます。
「論理」は、思考などを進めてゆく筋道そのものをいいます。
また「自然は弱肉強食の論理に基づいている」「そこには歴史発展の論理が働いている」のように、物事の中にある道理・事柄間の法則的なつながりをいうこともあります。