遺は「あとに残るもののこと」。
「遺留品」と言い換えると分かりやすい。
遣は「差し向けること、使うこと」。
「遣唐使」と言い換えると分かりやすい。
「遺」は「残したもの」という意味があり「遺骨・遺髪・遺体・遺言・遺影・遺書・遺言・遺産」などと使います。
また、「遣」は「使い、使う」などの意味があり、「派遣・遣唐使・遣り繰り」などと使います。
「遺」は「亡くなって残るもの」
「遺」は亡くなった人に関する事柄に多く使われます。
「ご遺体・遺骨収集・遺言書・遺産相続」などがそうです。
また、「遺失物係・個人情報遺漏」などとも使います。
その他「残された遺族・遺骸・遺作となった・遺志を継ぐ・遺贈・遺憾に思う」などとも使います。
音は「イ・ユイ」、訓は「のこす・わすれる・捨てる」などとなります。
「遣」は「つかわすこと、つかうこと」
「遣」は「人を差し向けること、つかわすこと」で「派遣社員」「遣唐使・遣隋使」「先遣隊」「分遣」などと使い、「使う」ことで「現代仮名遣い・旧仮名遣い」「お小遣い」と使います。
ほかに「遣り手」「遣らずの雨」「遣り水」「遣り繰り」「心遣い」「筆遣い」「横目遣い」「遣りすぎ」「遣り甲斐」「言葉遣い」「思い遣り」「上目遣い」「無駄遣い」などと使います。
「遺」と「遣」の紛らわしさ
漢字には見るからに間違い易いと感じるものが多くありますが、「遺」と「遣」の紛らわしさはなかなかありません。
意味が分かっていれば間違えることはまずありませんが、つい、間違えることがある漢字になります。
「遺言書」を「遣言書」と書き間違えることがありそうです。
「遺失物」を「遣失物」と間違えないとは言えません。
「遺」と「遣」とは
「遺」は「後に残されたもののこと」ですから、故人が残したものの言葉が多くあります。
「遺品・遺族・遺言・遺書・遺産・遺影・遺髪・遺体・遺骸・遺志」など。
また、「失う」意味で「遺失物・遺漏」があります。
「遣」は「つかわす・差向ける・やる・つかう」の意味があり、「派遣・先遣・仮名遣い・心遣い・遣り甲斐」などがあります。