残月は「昼間に見える月のこと」。
「昼月」と言い換えると分かりやすい。
有明の月は「明け方に上ってくる三日月のこと」。
「朝三日月」と言い換えると分かりやすい。
「残月」は明るいうちに見られる月のことですから、何日の月とは言えません。
「有明の月」は明け方に上ってくる三日月型の細い月を言います。
夕方、見える三日月ではありません。
「残月」は明るいうちに見られる月の総称です。
「残月」は明るいうちに見られる月の総称
本来、月は夜輝くものと決まっていますが、「残月」は明るい昼でも天空に見られる月のことです。
新月からしばらくすると三日月となり、次第に月は大きくなります。
それに伴い、昼間に月出があるため昼でも見られることになります。
また、満月から後は月の姿は細くなり、下限の月になります。
夕方の上限の月と朝方の下限の月の前後は「残月」となります。
「有明の月」は朝昇る三日月のこと
月は満ち欠けが激しく、一日違えば50分月出が遅くなります。
日没と同時に上る満月から日を追うごとに次第に月出が遅くなり、「いざよい月~立待月~居待月~寝待月~更待月」などとなり、「有明の月」となるのです。
月出が次第に遅くなるため、明け方に上ることになります。
夕方に月出があった満月から半月、とうとう明け方まで遅くなったということです。
月の満ち欠け
月齢1日目は朔と言い、新月で朝の始まりに月出となり昼間南中にあります。
当然新月ですから見ることはできません。
月齢3日は三日月となり、月出は日の出前になり午後から夕方に三日月として見られます。
月齢7日ごろは上弦の月になり右半分の月になり昼間南中にあります。
次第に満月に近づき、満月の月出は日の入りと同時になります。
真夜中に南中になります。
満月を過ぎると月は欠けるようになり、月齢23日ごろの右半分の上弦の月を経て、月齢26日ごろは三日月型の有明の月になります。
そして新月になるのです。
「残月」と「有明の月」とは
「残月」は上弦の月及び下限の月の前後は昼間に見ることができるため、そのように呼びます。
満月前後は夜中に見られるので、月は夜というイメージが定着しているのです。
「残月は夜出るはずが昼に残った」ということから言われたようです。
「有明の月」は下弦から新月に向かう月齢26日ごろの三日月で朝早く見られるものです。
満月から遅れること10日あまりの月を言います。