上下一心は「身分の上下を問わず、心を一つにすること」。
身分に関係なく、みんなが心を合わせて、協力をして物事を遂行していく状況を表しています。
和衷協同は「心を同じくして、みんなで力を合わせ特定の仕事や作業に当たること」。
身分に関係なくという部分はありませんが、多くの人たちが心を1つにする、力を合わせるといった部分は上下一心と同じと言えるはずです。
「上下一心」の意味
上下一心とは、身分の上下を問わず、心を一つにすることです。
身分にかかわらず、心を1つにして協力していくという意味になります。
身分の違いがあると、そういった状況になりづらいと言えるでしょう。
どうしても身分が高い人は低い人を指図したり、こき使ったりすることが多くあるので。
だから、現実的ではない言葉と評価できます。
「和衷共同」の意味
和衷共同とは、心を同じくして、みんなで力を合わせ特定の仕事や作業に当たることです。
こちらは身分などは問わず、不特定多数の人たちが協力していくという意味の言葉になります。
だから、上下一心と比べると、現実的にあり得る光景と言えます。
それに和衷共同の方が知名度が高いので、使われる機会もより多いと言えるでしょう。
「上下一心」と「和衷共同」の用法や用例
「今は非常事態だから、上下一心の精神で取り組んでいく必要がある。
つまり、普段の立場の違いを一旦忘れて、みんなで協力してこの難局を乗り切っていく必要があるんだ。」
「和衷共同の精神があれば、常にみんなで協力していけるはず。
自然とそういう気持ちが芽生える組織というのは絶対に強いだろう。
このような状況を目指していきたい。」
上下一心と和衷共同は微妙な違いがある
上下一心と和衷共同はともにみんなで力を合わせようとするという意味の言葉になります。
だから、この部分においては全く同じなのです。
しかし、上下一心はあくまでも身分の違いを超えてという点が重要であり、和衷共同にはそういう部分は特にありません。
したがって、同じような意味に見えるかもしれないですけど、しっかりと違いは存在している状況なのです。