不届きは「配慮が足りないこと」。
「配慮不足」と言い換えると分かりやすい。
不行き届きは「管理や監督が行き届かないこと」。
「管理不足」と言い換えると分かりやすい。
「不届き」は注意や配慮が不足していたために間違いが起きることです。
「不行き届き」は管理や監督が不十分だったため、不始末を起こした場合に使います。
「不届き」は配慮不足や悪事のこと
「不届き」は注意や配慮が足りなかったことにより、ミスや間違いが起きることです。
また、法の目が行き届かないことを良いことに犯罪をすることを言います。
江戸時代であれば、死罪ものでした。
「配慮が不届きであったようで、大変にご迷惑を御掛けいたしました。」
「この不届き者め」「昔なら不届き至極に付き死罪」などと使います。
「不行き届き」は管理の問題
「不行き届き」は「監督不行き届き」と使います。
何かの不祥事では監督責任者が責任を問われるのですが、必ず「監督不行き届きでした」とお詫びをします。
勿論、不祥事を起こした個人の資質の問題なのですが、指導・教育が十分でなかったことに責任があるということを問われます。
組織的な不祥事でも最高責任者が責を負い辞任しますが、この場合も「組織の長として監督不行き届き」なのです。
「不届き」も「不行き届き」も何かが届かないこと
「不届き」で届かないものは「注意・配慮・規律・法」などになります。
届かないことでミスや錯誤、犯罪などが生まれるのです。
「不行き届き」で届かないものは「監督責任・監督の目・管理・指導・教育・ルール徹底」などになります。
届かないことで不祥事や事件、事故が生まれるのです。
罰則や罪を設けて個人を処罰しますが、それとは別に人間社会では監督責任と言うものがあるのです。
「不届き」と「不行き届き」とは
「不届き」は「注意・配慮」などが不足していたためにやらなくても済むミスや錯誤、混乱が生じることです。
「不行き届き」は「監督不行き届き」と使い、当事者を罰することとは別に組織の監督・管理の責任者が処罰されます。
不足の原因となる監督不十分や管理不十分、社員教育の不徹底など、十分に配慮していれば防げたということで責任を問われるのです。