振りは「初めて訪れる客のこと、一見さんのこと」。

「一見」と言い換えると分かりやすい。

フリーは「何ものにも捉われないこと」。

「自由」と言い換えると分かりやすい。

「フリーの客」はおかしな言葉です。

「フリーの客」は「振りの客」の誤用で、発音やイメージが似ていることから、使われ始めました。

「振り」はちゃんとした日本語なのです。

「振り」は一見のこと

「振り」は始めてくる客のことを言います。

一見さんとも言い、「一見お断り」の客商売も多くあります。

料亭や格式の高い店は紹介か同伴、もしくは予約でなければ受け入れません。

会員制の店も多くあり、自由に飛込みでは利用出来ません。

「振り」の語源は良く分かっていませんが、江戸の頃から使われていたことは分かっています。

「フリー」は自由のこと

「フリーの客」と誤って使われていることが多く、商売をする方は分かっていても、客の方が勘違いをしている可能性があります。

「フリーの客」として「自由に出入り出来る普通の飲食店」なら構いませんが、「振りの客」を拒否している店には、「フリーの客」としても入れません。

「フリーの客」などいませんから、「振りの客お断り」の店には、必ず馴染の人の紹介が必要です。

「振り」と「フリー」は似ている言葉

「振り」は「ふり」なので「ふりい」とほとんど受ける感じは同じです。

また、意味も似通っているために「フリー」としてしまう人が多いのです。

特に、若い人は「振り」の意味が分からずに「フリー」を使っているのかも知れません。

飲食店ならほとんど自由に出入りが出来るので、自分たちは「フリーの客」と思っているのでしょう。

「振り」と「フリー」とは

「振り」の客は一見の客のことです。

紹介も予約も無く突然現れる客のことで、それを嫌い「一見お断り」としている格式のある店も多いのです。

「振り」を「フリー」と誤用して使う風潮があり、「フリーの客お断り」などと表示しています。

店も知らない場合があり、客も知らないのですが、意味は通じているというおかしなことです。

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