「節操」は、信念を固く守って変えないことです。
英語では、「constancy」「fidelity」「integrity」「principle」で表されます。
「constancy」と「fidelity」は「主義・主張を守る」を意味します。
「integrity」は「高潔さ」です。
「principle」は「同義にかなった主義・信条」を意味します。
「夫婦の間の節操」は「constancy between husband and wife」です。
「忠節」は、忠義を尽くすことです。
君に尽くす「節義」のことです。
「忠誠」の意味の場合、英語では「loyalty」「allegiance」「fidelity」で表されます。
「loyalty」は、個人の献身的感情を表します。
「allegiance」は、国家や団体に対する義務感を表します。
「fidelity」は、約束や主義に忠実であることを暗示します。
「調節を尽くす」は「serve one’s lord」「serve loyally」「serve faithfully」「be devoted to one’s lord」です。
「節操」の意味
「節操」は、信念を固く守って変えないことです。
自分の信念・主義・主張を固く守って変えないことです。
「みさお」です。
以下のように使います。
八方美人で節操がない
無節操 節操を守る 節操のない人
<節操の漢字>
「節」
字義は「ふし」「みさお・自分の心志」「きまり」「くぎり」「割符」「旗印」「とき・おり」
「時候の区分」「祝いの日」「ほどあい」「程よい」「かぎる」「桝形」「楽器の名前」「易の六十四卦の一つ」です。
解字では、「竹+即」で構成されます。
「即」は、食物の前にひざ関節をつける形にかたどっています。
「竹」は、ふしのある竹の象徴です。
合わせて「ふし」を意味します。
「操」
字義は、「とる」「あやつる」です。
解字では、「手+?」で構成されます。
「?・そう」の部分は、「巣」に通じ、「巣を作る」を表します。
「鳥が巣をつくるように手を巧みに動かす」を表し「あやつる」の意味を表します。
また、「手にしっかり持つ」の意味を表し、転じて、「みさお」の意味をも表します。
「忠節」の意味
「忠節」は、忠義を尽くすことです。
君に尽くす「節義」のことです。
かわることなく忠義を守ろうとする心です。
以下のように使います。
主君に忠節を尽くす
忠節を守る 忠節を誓う
<忠の漢字>
字義は「まごころ」「臣下が君主に仕える道」「まめ・まめやか」「ただしい」です。
解字では、「心+中」で構成されます。
「中」の部分は、「中にあってかたよらない」を表します。
これにより、「偏らない心」を表し、「真心」を意味するようになりました。
<関連語の二心>
「二心」は、以下のような意味です。
①二人の女を共に愛することです。
源氏物語(東屋)に「二心なからむ人のみこそ目やすくたのもしき事にはあらめ」とあります。
②味方や主君にそむこうとする心です。
裏切りの心です。
「にしん」ともいいます。
平家物語(7)に「弓箭馬上に携わる習ひ、二心あるをもって恥とす」とあります。
「二心なし」「二心を抱く」のように使います。
「節操」 は、信念を固く守って変えないことです。
「忠節」は、 忠義を尽くすことです。
「節操」「忠節」は、類語です。
「二心」は、これらの言葉の関連語です。
共通する意味は「物事に対する考え方や相手を思う気持ちなどを固く守って他へ移さないこと」です。
「節操」は、簡単に主義主張を変えないことです。
守り慎むべきところでは出しゃばらないことです。
「忠節」は、子分や家来などが親分や君主などに対して尽くすものです。
「二心」は、同時に二種類の心を持つことです。
特に、裏切ろうとする心を持つことです。
表面では主君によく仕えながら、裏で謀反をたくらむ場合などに言います。
書き言葉です。
「にしん」とも読みます。