落丁は「製本の過程で折丁が抜けてしまうこと。」
「脱落」と言い換えると分かりやすい。
乱丁は「製本の過程で折丁の順番を間違うこと」。
「逆順」と言い換えると分かりやすい。
どちらも製本の工程で起きることですが、最近は防止センサーによりほとんどありません。
ひと昔前は結構あったもので「落丁・乱丁本はお取替えします」と言う表示が入っていました。
「落丁」は一部が脱落すること
「落丁」の「丁」とは「折丁」と言って印刷の時に1ページずつの印刷は不合理ですから、ページをまとめて大判で行います。
例えば一枚の大判に16ページ分が入っているとすれば、それを折り機に掛けてページ順の折丁と言うものにします。
「落丁」は製本過程で「1折丁16ページ分」が脱落してしまうことです。
1ページがないのではなく4の倍数ページが抜け落ちることです。
この場合は16ページ分です。
印刷の面付の都合で1折は普通8・16・32ページ取りのいずれかとなります。
「乱丁」は折丁の順が入れ替わること
「乱丁」は折丁の順が狂ったまま製本されることです。
折丁は4の倍数ページがありますから、4・8・16・32ページごと入れ替わるということになります。
16ページ取りの折丁が2番目の折丁が3番目に入ってしまうという乱丁の場合、1~16,33~49,17~32,50~と言うページの順となるのです。
以前の製本は人の手作業が結構ありましたので、このようなこともあったのです。
「落丁」「乱丁」はセンサーで防止出来ます。
現在の製本工程にはセンサーがあるのが普通ですから、「落丁・乱丁」は滅多に起きません。
センサーは各折丁の背の部分に印刷されている、黒くて小さな長方形のアイマークを読みとっていますから、事故は起きないのです。
アイマークとは光センサーが感知できるマークで食品包装などの充填機にも付いているものです。
背に入っているものは折丁のページ・番号などと背標と言うアイマークです。
マークの位置は折丁の順に決まっています。
「落丁」「乱丁」
「落丁」は製本するときに折丁ごと抜け落ちてしまうことで、16ページ建ての折丁ですとその16ページがないことになります。
「乱丁」は製本する時に折丁の順番が変わってしまうことで16ページの折丁だと16ページ単位の乱れがあることになります。
現在の製本技術はそのようなことを防止出来る光センサーがありますから、めったに起きない現象です。
昔は手作業で行っていたためよく有ったことです。