「中元」は、陰暦の七月十五日を指します。
または、中元の時期に、世話になった人などに贈り物をすることです。
その品物を指します。
英語では、「中元」は「a midyear gift」です。
「歳暮」は、歳の暮のことです。
または、年末にお世話になった人などに贈り物をすることです。
その贈り物を指します。
英語では「a year-end present」で表されます。
「寸志」は、「いささかの志」という意味です。
心ばかりの贈り物のことです。
英語では「modest」「humble」で表されます。
「modest」「humble」は「謙遜した」という意味です。
「包みの上書き」は「with one’s compliments」です。
「compliment」は、「賛辞」「表敬」という意味です。
「中元」の意味
「中元」は、以下のような意味です。
①陰暦では正月十五日を「上元」、十月十五日を「下元」と呼びました。
七月十五日を「中元」または、「佳節」と呼んで、半年生存の無事を祝いました。
もともとは道鏡の節日だったものが、日本では盂蘭盆会と習合されるようになりました。
盂蘭盆会の行事では、先祖の霊に物を供えて供養します。
このことから、日本では「中元」といえば、盂蘭盆会の仏前に供える品物を指すようになりました。
今日では、供物の意味よりはむしろ交際の意味の方が強くなっています。
②中元の時期に、世話になった人などに贈り物をすることです。
また、その品物を指します。
俳諧では秋の季語です。
<盂蘭盆>
仏教行事の一つです。
餓鬼道などに落ちて苦しみを受けている亡者のために、仏事を行ってその苦しみを取り除くことをいいます。
「歳暮」の意味
「歳暮」は、歳の暮のことです。
「歳末」「年末」のことです。
または、年末にお世話になった人などに贈り物をすることです。
また、その贈り物を指します。
多くの場合「お歳暮」の形で使われます。
俳諧では冬の季語です。
正月行事の一つである「御魂祭・みたままつり」の共同飲食に、子孫が食物を持ち寄ったのが起源と考えられています。
このため、本来は、食品、特に「塩じゃけ」や「塩ぶり」のような魚類が多く用いられました。
これが転じて、社交儀礼的な贈答になり、食品のみならず各種日用品が贈られるようになりました。
<御魂祭・みたままつり>
大みそかの夜、または、元旦の未明に先祖の霊を祭る行事のことです。
「寸志」の意味
「寸志」は、以下のような意味です。
①「いささかの志」という意味です。
少しの気持ちのことです。
②心ばかりの贈り物のことです。
ささやかな謝礼のことです。
謝礼や贈り物の熨斗紙の上に書きます。
③自分の志の謙譲語です。
「寸意」「寸情」「寸心」と同じです。
自分の気持ちをへりくだって言う場合に用います。
「寸志ですがお受け取りください」のように使います
「中元」は中元の時期にする贈り物、「歳暮」は年末にする贈り物、 「寸志」は、心ばかりの贈り物のこと
「中元」「歳暮」「寸志」は、類語です。
共通する意味は「社交上から相手にあげる贈り物」です。
「中元」と「歳暮」は、世話になった人へ季節の挨拶として贈ります。
一般的に、「中元」は、七月十五日の中元の頃に、「歳暮」は年末に贈ります。
品物につけた熨斗紙に「中元」、または、「歳暮」と書いて相手に贈ります。
「寸志」は、「心ばかりの品」という意味です。
謙譲語です。
品物につけた熨斗紙に、「寸志」と書いて贈ります。