突くは「とがったものである程度の力で物体に突き当てること」。
「有形物突き」と言い換えると分かりやすい。
衝くは「物としての形がないものに使う言葉のこと」。
「無形物突き」と言い換えると分かりやすい。」
「突く」も「衝く」も何かを突くことを表す言葉ですが、突く対象が違うといえます。
「突く」はもの、「衝く」は物・物以外となります。
「突く」はとがったものが他の物に当たること
「突く」は例えば物体にとがったものが突き当たることを言います。
例えば「ビリヤードのキュウで玉を突く」「やぶの中を長い棒で突いてみた」「雨の中を突き進んだ」「キリを板に突き通した」「壁に突き当たった」「剣道の突き技を決めた」「車はコンビニに突っ込んだ」「喧嘩をして相手を刃物で突き刺した」などと使います。
「衝く」は例えば形のない何かを突くことなど
「衝く」の「衝」は「ぶつかる・突き当たる」という意味もあります。
例えば「衝く」は形のないものも対象とします。
「衝く」を使った用例では例えば「話の核心を衝く」「自動車事故でかなりの衝撃を受けた」「事件の真相を知り衝撃を受けた」「不意を衝かれてびっくりした」「つい、衝動買いをしてしまった」などと使います。
「突く」「衝く」は何かに当たること
「突く」は「突き当たる」「突き通す」「突き刺す」「突っ込む」などの言葉になり、「衝く」は「核心を衝く」「不意を衝く」「衝撃」「衝動」などの言葉になります。
「突く」の対象は何でもよく、「物体」「生き物」「人間」などです。
「衝く」の方は「話の核心」「心」「気持ち」などになります。
どちらも何かにぶつかることを意味します。
「突く」も「衝く」も何かを突くこと
「突く」ものは物体なら何でもよいのですが、生き物や人間なども対象になります。
一方「衝く」は話の核心や心・気持ちなどもいいます。
「不意を衝く」「衝動買い」は「心」が対象になります。
なお「衝突」はどちらの文字も「突き当たる」意味があるので作られた言葉です。
ドラマのタイトルで「天を衝く」がありますが「天を衝くほどの勢い」という意味合いになります。