然・ネンは「然の呉音のこと」。

「天然」と言い換えると分かりやすい。

然・ゼンは「然の漢音のこと」。

「自然」と言い換えると分かりやすい。

呉音の「然・ネン」は「天然」と言う言葉に僅かに残っているだけのようです。

他の言葉は漢音の「ゼン」を使っています。

「然」は「その通りである、そのままである」などの意味があり、「自然、当然、偶然」などと使います。

「然・ネン」は呉音

「然・ネン」は呉音の発音のことです。

「天然(テンネン)」と言う言葉に残っているのみと思われます。

火偏の「燃(ネン)」は「燃やすこと、燃えること」で「然」と関係がありそうです。

「然」の成り立ち・語源は「犬の肉の下にれっか(火)が付いたもの」で、神事でいけにえのために犬の肉を焼いたことが語源になっています。

「然・ゼン」は漢音のこと

「然・ゼン」は漢音で、「その通り」「状態を表す形容詞」「しかし、と言う接続助詞」「燃える」などの意味があります。

用例は、「当然のこと、厳然と存在する、偶然の出来事、全然構いません、断然トップ、依然として、猛然ダッシュ、嘘も同然、公然わいせつ罪、必然的結末、未然に犯罪防止、突然の訪問」などと使います。

「然」の訓読みとは

「然」の訓読みは「しかり、しかし、しかも、もえる」などになります。

用法は「然様(さよう)ですか」「然様(さよう)なら」「然(さ)りとて」「然然(しかじか)」「然(しか)るべき」などと使います。

然様は左様とも書きますが「左」は当て字になり、本来の意味では「然様」となります。

現代では「然」の訓読みはほとんどひらがなで使っています。

「然・ネン」と「然・ゼン」とは

「然・ネン」は呉音の発音のことで「天然」と使います。

呉音としては非常に似少ないと言えます。

「然・ゼン」は漢音の発音で、「当然、厳然、偶然、全然、断然、依然、猛然、同然、公然、必然的、未然、突然」などの言葉があります。

訓では「しかり、しかし」などで「然様なら」「然りとて」「然るべき」などと使います。

ひらがなが分かりやすいようです。

おすすめの記事