「まだ」という意味を表す言葉に「今だに」と「未だに」があります。

どちらも「いまだに」と読むことから、その使い方がよく分からないからと、意味なく両方の漢字を書いている人もいます。

正直、「今だに」と書いている人は誤用していることに気付いていない人です。

その利用は、「今だに」という日本語は存在せず、「未だに」が正解だからです。

「今だに」とは

「今だに」は「未だに」の間違った使い方であり、それが今でも使われ続いているということです。

「今だに」という言葉は辞書に載っていないため、文書の中で「今だに」という言葉が使われることはありません。

ただ、未だにという言葉のイメージがどこか否定的に感じるということで、間違いかどうかに関わらず、あえて「今だに」という言葉を使う人がいます。

「未だに」とは

「未だに」は今になっても続いていることを意味しています。

そして、解決や修正すべきことが、現在も改善されずに継続されている状態を表しています。

表現としては、「未だにできない」や「未だに達成していない」などと使われます。

なお、「未だにやっていない」とともに、「未だにやっている」とも表現できるため、否定でも肯定でも使用できます。

「未だに」の使い方の例

「未だに」の使い方の例としては以下があります。

・別れた彼女のことを未だに忘れることができない。

・カラオケでは未だに緊張します。

・ラグビーのルールは未だによく分からない。

なお、肯定的な文言に対して、「今だに」を使う人がいます。

・あの日の素晴らしい光景が今だに目に浮かぶ。

・彼との初デートの写真を今だにスマホに保存してあります。

「今だに」と「未だに」の違い

正確には、「今だに」は「未だに」の誤用です。

一般的に、「未だに」は解決や修正しなければならないことができていない場合に使われます。

従って、どちらかというとマイナスなイメージで使われることが多くなりますが、プラスのイメージで使うこともあります。

ちなみに、「未だに」の類義語としては、今までと変わった様子が見られないことを意味する「相変わらず」などがあります。

おすすめの記事