省みるは「自分の行いを思い起こすこと」。
「反省」と言い換えると分かりやすい。
省くは「あるものを取り去ること」。
「省略」と言い換えると分かりやすい。
「省」と言う漢字は語源からして「かえりみる」ですが、「はぶく」と言う全く関係が分かりにくい意味は、いつの頃か誤用されたものが慣用的に使われてきたものかも知れません。
「省みる」は「省」の訓読みの一つ
「省みる」は「かえりみる」と読み「自分の行ってきたことを振り返ること」です。
使用例は「今回の失敗の反省をする、自省する、三省は毎日三回の反省、客観的な内省」などです。
「反省」は「行ったことについて改善点を探り、誤りをただしていくこと」ですが、「内省」は「行ったことについて客観的に分析を行い、妥当かどうか見つめ直すこと」です。
「省く」は誤用の疑い
「省く」は「はぶく」と読み「不要なものや不都合なものを取り去ること」です。
熟語は「省略、省力」などがあります。
しかしながら、「省」と言う漢字からは「省く」と言う意味は、語源からして少し考えにくく思われます。
強引にこじつけたと思われる説もありますが、一説では誤用だったのではないかと言われています。
現在では浸透しているため、普通に使われています。
「省」の成り立ちとは
「省」の成り立ちは「目」に関係していると言われています。
「少+目」と言う構成ですが、「少」は「少ないこと」ではなく「何かの飾りのようなもの」と言う意味の様です。
「目」に主眼があり、「よく観察する」と言う意味になります。
「自分の行いを振り返ること、省みて反省すること」などにも繋がります。
「反省、内省、自省」などになります。
「省みる」と「省く」とは
「省みる」は「省」の訓読みの一つで「自分の行いを後で思い起こすことです。
「反省、内省」などの言葉があります。
「省く」も訓読みですが、語源からは「省く」と言う明確な意味が出てきません。
「省」は「目で良く見ること、良く調べること、かえりみること」などの意味になります。
転じて「はぶく」とは少し無理がありそうです。
また「財務省など役所」のことも言います。