裁判官は「司法権をつかさどる官職であり、実際に裁判を行う立場の人間のこと」。
一般的には判決や量刑の決定を担当する者と言え、司法権を行使できる人間となるのです。
裁判員は「民間人から選ばれ実際の裁判に参加する人間のこと」。
裁判員法という法律に基づいて選ばれた一般の人たちが実際に裁判官と同様に裁判に参加していきます。
「裁判官」の意味
裁判官というのは、主に司法試験を受験し、合格した人の中で就くことができる職業になります。
司法権を行使して裁判を行う立場にある人たちであり、民事、刑事の両面から判決や量刑などを決定していくことになります。
近年は裁判官のみではなく、裁判員も裁判に参加するようになっており、裁判は裁判官だけが担当するものではなくなってきています。
「裁判員」の意味
裁判員というのは、裁判員法という法律に基づいて選ばれた人たちが実際の裁判に参加し、判決や量刑に決定にかかわるというものです。
主に刑事裁判に参加することになりますが、彼らはプロの裁判官と違って、一般人であるという点が特徴です。
そこが裁判官と裁判員の違いということになります。
司法試験を受けてもいない人たちが裁判員なのです。
「裁判官」と「裁判員」の用法や用例
「裁判官という職業は俺には無理だな。
冤罪が1件でも起きたらマズイと思っている側の人間だから、1件たりとも間違いを犯さない自信はないよ。」
「裁判員に選ばれたら凶悪犯と顔を合わせないといけないし、遺体の写真を見ないといけないということもある。
だから、俺は絶対に選ばれたくないと思っているし、選ばれても参加したくないんだよね。」
裁判官と裁判員は立場が違うがやることは同じ
裁判の審理に参加し、最終的に判決や量刑の決定にかかわることがあるという意味では、裁判官も裁判員もやることは同じです。
しかし、裁判のプロとして参加している裁判官と素人である裁判員では立場が違うということが言えます。
しかし、プロだから、素人だから、正しい、間違っているという差が生まれるわけではないのが裁判です。
そして、そこを気にする必要がないからこそ、裁判員という人たちが生まれたのです。