井は「井戸の形から出来た象形文字のこと」。
「井戸」と言い換えると分かりやすい。
丼は「ドンブリのこと」。
「天丼」と言い換えると分かりやすい。
「井」と「丼」は「点」があるか無いかの違いですが、意味は全く異なります。
しかし、語源では「井」から「丼」が派生したことは間違いありません。
「丼・ドンブリ」は「井戸に物を投げ入れた時の音」とされています。
「井」は井桁の形をした井戸のこと
「井」は象形文字で、「井戸」の形を表します。
音は「セイ・ショウ」、訓は「い」となります。
「井戸端会議は世間話」「市井は巷・町中のこと」「油井は石油井戸のこと」「井桁マーク」「天井知らず」「井筒親方」「井の中の蛙大海を知らず」「井井・せいせい・整っている様」「井の部首は二」「井然・せいぜんは整然と同じこと」などと使います。
「丼」は井戸にものを投げ入れた音のこと
「丼・ドン」は井戸に物を投げ入れた時の音に由来しています。
転じて「ドンブリ」のこと。
音は「タン・トン」、訓は「どんぶり・どん」となります。
「天丼一丁!」「牛丼屋」「丼勘定」「丼飯」などの言葉があります。
「かつ丼・親子丼・他人丼・シラス丼・中華丼・海鮮丼・鰻丼」などのドンブリものがあります。
ちなみに中国では「丼物」という言葉はなく「蓋飯・カイファン」と言います。
「井」から派生した「丼」は国字扱い
「丼」は「井」から派生しているのですが、現代中国では使用しません。
「丼」は「タン・トン」と読み、井戸の音を表すのです。
「丼」をドンブリとして「~丼」と使うのは日本だけです。
ですから「国字」とみなすのです。
元は中国、使っているのは日本ということですから、純粋な国字では無く「国字扱い」と言えるかも知れません。
「井」と「丼」とは
「井」は井戸の形から出来た象形文字のこと。
「井戸・井戸端・市井・天井・井桁・井筒・井井・井然・油井」などの言葉があります。
「丼」の点はつるべのこと、転じて井戸に物を投げ入れた音を表します。
「丼」は中国で作られ、日本の国字扱いになった漢字です。
「天丼・かつ丼・牛丼・親子丼・他人丼・鰻丼」などの言葉になっています。