馬とロバとポニーとラバは、全て同じ馬族の仲間です。
ロバは絵本や童謡・動物園の中で、馬とポニーは同じく動物や乗馬クラブ、競馬場などで見る機会がありますが、あまり三種の違いはよく分からないという方も多いと思われます。
ラバに至っては、聞いたこともないかもしれません。
人間と馬は古くから密接な関係にあり、紀元前4000年前に家畜化されて以来、農耕を含めた労働に移動手段に軍事にと、八面六臂と活躍をしてきました。
同じ頃にロバもその強健さと
粗食に耐えられる図太い性格、荒れた山道でもスムーズに移動できる点を買われ、家畜として重用され始めました。
ポニーは体格が147cm以下の小型の馬の総称で、馬とロバの良いとこ取りのような存在です。
主に炭鉱で使役する為に、馬を改良して小さくしました。
ロバと馬及びポニーは見た目や気質にこそ差はあれど、大元は祖先を同じくする動物でその遺伝子もたった3%しか違いません。
その為、間に子を作ることも可能でした。
そうやってロバと馬/ポニーを交配させて生み出されたのが、ラバという訳です。
馬とは
馬とは、奇蹄目ウマ科ウマ属ノウマ亜種の生き物の事を差します。
旧石器時代の頃には既にいたとされています。
しかし純粋な野生のウマは、毛皮や肉を欲する人間達の手によって狩り尽くされ絶滅してしまいました。
今いるウマに「亜種」とつくのはその為です。
紀元前4000年頃に、ウシやヤギ・ヒツジにつづいてロバと同じく家畜化され始めました。
ロバとは
ロバとは、哺乳類奇蹄目ウマ科ウマ属のロバ亜種の動物の総称です。
馬と同じく古くから家畜化され、荷物の運搬や乗馬などに使役されましたが、馬とは違ってあまり従順でない気質・気分屋な一面から、家畜には向いてないとされました。
しかし馬よりも丈夫で、粗食や少食にも耐えうると言った一面から、管理が馬よりも楽とされ、国によっては馬よりも重用されたりもしました。
ポニーとは
ポニーは、馬と同じく奇蹄目ウマ科ウマ属ノウマ亜種の動物で、その全長が147cm以下の馬の総称です。
特定の品種を指す訳ではないので、同じポニーと呼ばれる馬であっても、その大きさは大型犬くらいのものから馬と比べて少し見劣りする程度の大きさの馬まで、非常にまちまちです。
小さいながらも耐久力に優れ、知能も高く温厚で、人によく懐きます。
ラバ
ラバとは、馬とロバの間に生まれる動物ですが、雄のロバとメスの馬との間に生まれたもののみをラバと呼び、逆の雌のロバと雄の馬の間に生まれた場合はケッティと呼称します。
ケッティとラバは、ほとんど同じ遺伝子を受け継ぎながらも、ラバに比べるとケッティは全体的に小柄な他、様々な面で差異が見受けられるようです。
このラバとケッティは、馬とロバの遺伝子が似ていることから成り立つ雑種ですが、ラバもケッティも子孫を残すことは出来ないという欠点を抱えているようです。