歴史的仮名遣いは「古文に使う表記法のこと。」
「古文」と言い換えると分かりやすい。
現代仮名遣いは「現代に合った表記法のこと」。
「現代文」と言い換えると分かりやすい。
「歴史的仮名遣い」は古代から日本人が使っていた文法や表記法を江戸時代にまとめたものです。
「現代仮名遣い」は現代使われている表記法のことです。
「歴史的仮名遣い」は江戸時代に確立したもの
「歴史的仮名遣い」または「旧仮名遣い」は近年まで使われていた表記法で、確立は江戸時代の契沖により行われています。
いわゆる古文に使われる表記法で「蝶々をてふてふ」と言うようなものです。
現代は使われませんが、戦前まで使われていた経緯があり、日本文化に深く根付いていたものとなります。
戦前の小説はすべて旧仮名遣いなのです。
「現代仮名遣い」は戦後からの使用
「現代仮名遣い」は戦後新しい表記法として作られたもので、現代文に使われる表記、時代に則した表記になります。
戦後教育はすべて「現代仮名遣い」によって行われました。
従って、昔の法律や公文書、小説、新聞などはすべて「旧仮名遣い・歴史的仮名遣い」で行われていたことになります。
高齢者にとっては、「旧仮名遣い」に慣れていたところ「新仮名遣い」となり困惑したかも知れません。
「歴史的仮名遣い」は「言文一致運動」から「現代仮名遣い」へ
「歴史的仮名遣い・旧仮名遣い」は明治から大正にかけて現代的な発音と文章表記に齟齬が生じていたため、小説家などが中心になり「言文一致運動」が起こりました。
そのことも下地となり戦後の「現代仮名遣い」が生まれたとも言えます。
「現代仮名遣い」はより実際の発音に近い表記なのです。
しかし、一部には「歴史的仮名遣い」の名残があります。
「歴史的仮名遣い」と「現代仮名遣い」とは
「歴史的仮名遣い」は江戸時代に古典などの表記をまとめた契沖により確立しました。
長い期間日本文化の根底にあったもので、近年まで使われていたものです。
「現代仮名遣い」は戦後制定されたものでより発音に近い表記法となり、現代文はこの表記となります。
「明治から大正にかけて起きた言文一致運動は「現代仮名遣い」の制定に影響を与えたと言えます。