ほとんどは「100%に近いこと」。
「大体」と言い換えると分かりやすい。
概しては「100%ではないこと」。
「ほぼ」と言い換えると分かりやすい。
どちらの言葉も100%か100%に近いことを表す言葉で、類義語も多くあります。
「ほぼ、大体、総じて、大概、大方、おおむね」などがあります。
どちらかと言うと100%に近いことですが、100%ではないことの意味が強い言葉になります。
「ほとんど」は100%に近い言葉
「ほとんど」と言うと全部と言うことを意味します。
「全部」ですがたまにほんの一部に例外があることを意味します。
「大学入試の試験問題はほとんどできた」「あの人の言動は過去に問題になったことほとんどない」「今回の計画はほとんど失敗だ」「この案にほとんどの人が賛同しているが例外的に1人反対者もいる」などと使います。
「概して」は100%でないこと
「概して」はすべてを意味しません。
「概して」を使うと100%を意味しないのです。
例えば「今日の天気は概して晴でしょう」は「曇ることもあります」と言っているのです。
「交通機関は概して順調です」は「一部に遅れが出ているかもしれませんが」と同じなのです。
「概して」は何か曖昧な印象を受ける言葉です。
使う側は「全部」のつもりでも聴く側は「100%ではないこと」と受け取ります。
「ほとんど」や「概して」は曖昧な表現
「ほとんど」は全部のことで使うのなら「全部」と言うべき所、曖昧さを残しているのです。
「概して」も同じことで、スッキリした表現ではありません。
類義語もすべて同じく曖昧さを感じる言葉です。
一部の違いを担保する言葉と言えます。
「すべて、全部」と言う表現には逃げ場がないのです。
仮に一部の違いがあったなら非難をされることになりますから、それを避けるために使うのです。
「ほとんど」と「概して」とは
「ほとんど」は100%のことで使われますが、少しは違うものも含まれる可能性を残しています。
「概して」は100%を意味しません。
少しの違いはあることを自覚した上の使用になるのです。
「ほとんど大丈夫でしょう」は「ひょっとすると何かあるかも知れません」と同じことです。
「概して」も「一部は違いますが」と言うことを言っているのです。
「100%ではないこと」を担保した言葉で、類義語も同じです。