東京水産大学と東京商船大学は、それぞれ東京都に置かれていた国立大学です。

東京水産大学は、主に海洋環境学・海洋資源・食品関係について学ぶことのできる大学で、東京商船大学は、主に船舶関係について学ぶことのできる大学でした。

この二つの大学が2003年に統合して誕生したのが、東京海洋大学です。

国内唯一の海洋系大学として、日本が海洋立国として発展するために、海洋教育研究の拠点としての使命を果たしていくために日々教育研究を行っています。

東京水産大学とは

東京水産大学は、1888(明治21)年に設置された大日本水産会水産伝習所を端緒として存在していた国立大学です。

1947(昭和22)年に当時の農商務省が所管していた第一水産講習所を経て、2年後の1949年に東京水産大学として生まれ変わりました。

東京水産大学では、水産学部のもとに5学科(海洋環境学、海洋生産学、資源育成学、資源管理学、食品生産学)が置かれていました。

現在は、後身の東京海洋大学に施設等が継承されています。

東京商船大学とは

東京商船大学は、1875(明治8)年に設置された三菱商船学校をルーツとする国立大学です。

商船実習などに特化して力を入れている大学でした。

1882年の東京商船学校を経て、1925(大正14)年に東京高等商船学校に、1945(昭和20)年には官立高等商船学校に改組されました。

その後1949年に静岡県清水市に「商船大学」として設置されました。

1957年には東京都江東区に本部が移されました。

商船学部の中に3学科(商船システム工学、流通情報工学、交通電子機械工学)が設置されていました。

東京海洋大学とは

東京海洋大学は、2003年に東京水産大学と東京商船大学が統合して誕生した国立大学です。

本部は東京都港区の品川キャンパス(旧水産大)に置かれ、ほかに越中島キャンパス(旧商船大)があります。

3学部1研究科が置かれ、旧水産系の海洋資源環境学部と海洋生命科学部、旧商船系の海洋工学部に分かれています。

国内唯一の海洋系大学です。

東京水産大学と東京商船大学の良い特徴を東京海洋大学へ

これまで海洋系の専門大学として、東京水産大学と東京商船大学がありました。

水産技術・海洋資源などを専門的に学ぶ東京水産大学と、船舶技術を専門的に学び船舶職員の育成を行う東京商船大学が一つになり、国内唯一の海洋系大学、東京海洋大学が生まれました。

水産系の職員や研究者、船舶職員の育成はもとより、水産科教員養成が行われている数少ない大学です。

さらに、商船科教員は唯一の養成大学となります。

海洋関係の学問・研究を考えている人にとっては、ぴったりの大学となっています。

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