「沈痛」は、心に深く憂えることです。
英語では「bitterness」「sad」「sorrowful」「grave」で表されます。
「悲しげな」という意味の場合「sad」「sorrowful」です。
「厳粛な」という意味の場合「grave」です。
「彼らは、沈痛な面持ちで入って来た」は「They walked into the room, looking very grave.」
「They walked into the room, looking very anxious.」です。
「悲痛」は、悲しんでひどく心を痛めることです。
英語では「grief」「intensely sad」「grievous」で表されます。
「彼は悲痛な面持ちだった」は「He looked extremely sad.」「He had a pained look on his face.」です。
「悲愴・ひそう」は、悲しくいたましいことです。
英語では「pathetic」で表されます。
「悲愴な出来事」は「a pathetic event」「a grievous event」です。
「彼は悲壮な顔つきをしている」は「He looks very mournful」です。
「沈痛」の意味
「沈痛」は、心に深く憂えることです。
悲しみに沈んで胸を痛めるさまをいいます。
深い悲しみや心配事で胸を痛めるさまです。
以下のように使います。
沈痛な面持ち 沈痛な口調で 沈痛な顔
<沈・痛の漢字>
「沈」
字義は「しずむ」「しずめる」「久しい」「たまり水」「泥」「干潟」「沈香の略」です。
解字では、「水+?」で構成されます。
「?・いん」の部分は「人が頭を沈める枕」の象形です。
これにより「水の中に沈む」の意味を表します。
「痛」
字義は「いたむ・いためる」「いたみ」「いたましい」「きびしい・はげしい」「きびしく・はげしく」です。
解字では、「?+甬」で構成されます。
「甬・とう」の部分は「つきぬける」を表します。
これにより「体を突き抜けるような痛み」の意味を表します。
「悲痛」の意味
「悲痛」は、甚だしく悲しいことです。
悲しみいたむことです。
悲しんでひどく心を痛めることです。
また、きわめて悲しく痛ましいことです。
以下のように使います。
悲痛な面持ち 悲痛な別離
悲痛な声を上げる 悲痛な出来事
<悲の漢字>
字義は「かなしむ」「かなしい」「かなしみ」「仏教ではあわれみ・慈悲」です。
解字では、「心+非」で構成されます。
「非」の部分は「左右に分かれる」を表します。
これにより「心が引きちぎられる」を表し、「かなしむ」を意味します。
「悲愴・ひそう」の意味
「悲愴・ひそう」は、悲しくいたましいことです。
以下のように使います。
悲愴交響曲 悲愴な気持ち 悲愴な出来事
悲愴な面持ち 悲愴な思い
<愴の漢字>
字義は「いたむ・かなしむ」「いたましい」です。
解字では、「心+倉」で構成されます。
「倉」の部分は「傷つく」を表します。
これにより「心が傷つく」を表し、「かなしむ」を意味します。
「沈痛」は 心に深く憂えること、「悲痛」はa 悲しんでひどく心を痛めること、「悲愴・ひそう」は、 悲しくいたましいことです。
「沈痛」「悲痛」「悲愴・ひそう」は、類語です。
共通する意味は「悲しく痛ましいさま」です。
「沈痛」は、悲しみに沈んで胸を痛めるさまです。
「悲痛」と「悲愴・ひそう」は、この上もなく悲しく痛ましいさまです。
「沈痛」「悲痛」は、多くの場合、その様子が表情や声など外に表れます。
「悲愴・ひそう」は、表情に表れることもありますが、多くの場合内面的な気持をいいます。