釈放は「刑期を終えた受刑者を自由にすること。」
「完全解放」と言い換えると分かりやすい。
仮釈放は「刑期中の模範受刑者を一定の条件下で自由にすること」。
「条件付解放」と言い換えると分かりやすい。
保釈は「起訴された人を一定条件下で自由にすること」。
「条件自由」と言い換えると分かりやすい。
「釈放・仮釈放」は受刑者に適用し「保釈」は検察の段階で適用します。
「釈放」は自由放免のこと
「釈放」は決められた刑期を終えて、条件なしに晴れて社会復帰することです。
残りの人生は自分で自由に使うことが出来るのです。
死刑や仮釈放なし無期懲役などは別として刑期が済めば、必ず釈放が待っています。
高齢で長い懲役刑を受けたなら獄死の可能性がありますが、何歳でも生きて居れば社会に出られるのです。
条件はありませんから完全自由な身となります。
「仮釈放」は模範囚が受けられるもの
「仮釈放」は刑務所で刑期中の囚人の中で心が既に改悛していて、言動も模範的な人を対象に行われるものです。
刑期の3分の1経過または、無期刑では10年経過すると対象になります。
身元引受人が必要で、その他にもいろいろ条件が厳しく設けられています。
仮釈放後は保護観察処分になります。
また、再犯・義務遵守違反・住所移転などをすると取り消しになります。
「保釈」は起訴後にするもの
「保釈」は警察で取り調べ終了後、検察に身柄送致された時点から行うことが出来ます。
弁護士や関係者が裁判所に保釈申請を行い、裁判所が証拠隠滅や逃亡の恐れがないと判断し、相当額の保釈金を納付すると認められることがあります。
保釈金は違反した場合に没収されるものです。
起訴後裁判が始まるまでの期間でしたら申請は何回でも出来ます。
「釈放・仮釈放」と「保釈」は意味が異なる
「釈放」は刑期が終了した受刑者が晴れて刑務所から解放されることです。
模範囚でなくても刑期が済めば誰でも自由になるのです。
ただし死刑囚や仮釈放なしの無期懲役囚は例外です。
「仮釈放」は基準を満たし模範囚であることが認められると刑期の途中でも自由になれる制度です。
「保釈」は起訴されなければありません。
認められても保釈金や保護観察処分などと言う条件が付きます。