匙加減は「バランスを取りながら程よい状態にすること」。
「バランス」と言い換えると分かりやすい。
手加減は「程度をながら程よい状態にすること」。
「抑制」と言うと分かりやすい。
匙加減は過度にならないように、また弱くならないようにバランスをとることを意味しています。
手加減は強いものを抑えて程良くすることです。
「匙加減」は一説では昔の医者が薬を調合するときに使った匙が語源
「匙加減」は漢方薬の調合から転じて、「丁度良い」という意味になりました。
「多過ぎず少な過ぎず」ということや「強過ぎず弱過ぎず」ということも言います。
例えば「匙加減一つでどうにでもなる世界だ」「この料理の味付けは匙加減が良いのか、濃過ぎず薄過ぎず程よい味だ」「丁度良い匙加減はなかなか難しい」などと使います。
「手加減」は強いものがするもの
「手加減」は原則として、力の強い者が行うことで、程度の強い方から程度の弱い方に力などを弱めることです。
例えば「あなたは腕力があるので相手には手加減をしてください」「お互い手加減はしないで勝負しよう」「何か理由があって手加減をしたのではないか」「適当に手加減をするようにお願いします」「もし手加減をしないと大変なことになる」などと使います。
「匙加減」も「手加減」も「丁度良い」ということ
「匙加減」は程良い状態にバランスを取ることで、「手加減」は強いことを弱くすることです。
どちらも「丁度良い」状態にすることになります。
「匙加減」は別の意味で「適当にする」という意味にも使われています。
例えば「好みの味にしたければ適当な匙加減でいいよ」「レシピ通りにキチンと匙加減することもない」などと使います。
「匙加減」「手加減」
「匙加減」はバランスの問題で、「手加減」は力の程度の問題です。
どちらも程々のものにすることになります。
「匙加減」はバランスを考えて丁度良いと思われるレベルにすることです。
「手加減」は強い力を丁度良いと思われるレベルまで抑えることです。
どちらも「適当に」または「適当」な程度にするということになります。