「忠」は、偽りのない心のことです。
真心です。
君主に対しての臣下の本分を尽くすことです。
真心を尽くして君主や国家に仕えることです。
英語では「loyalty」で表されます。
「忠義」は、君主や国家に真心を尽くして使えることです。
「忠節」「忠誠」の意味です。
英語では「loyalty」「devotion」で表されます。
「忠誠」は、真心のことです。
真心を尽くすことです。
心から忠義を尽くすことです。
英語では「loyalty」「allegiance」で表されます。
「忠」の意味
「忠」は、儒教の根本道徳の一つです。
日本の封建時代の道徳観の中軸をなしました。
「忠」は、内省して自らを欺かず良心の命じるままに従うことをいいます。
つまり「真心」を意味しました。
中国の戦国時代、恩顧と献身という君臣間の秩序・結合を確立させる必要があった時代に発展しました。
日本では、、武士の主従関係が確立して、臣下の主君への義務を「忠」と呼ぶようになりました。
封建時代の「忠」は、直接的個人的関係における義務でした。
明治期になると、「忠」は天皇に対しての国民の義務になりました。
以下のように使われます。
臣下として忠を尽くす
君に忠、親に孝
「忠義」の意味
「忠義」は、君主や国家に真心を尽くして使えることです。
「忠節」「忠誠」の意味です。
英語では「loyalty」「devotion」で表されます。
以下のように使います。
臣下として忠義を尽くす
やたらと忠義だてをする
忠義だて
忠義顔
◇忠の漢字
字義は、「まごころ」「忠義」「まめやか」「ただしい」です。
解字では、「心+中」で構成されます。
「中」の部分は、「中にあってかたよらない」という意味です。
これから、「偏らない心」「真心」になりました。
「忠誠」の意味
「忠誠」は、真心のことです。
真心を尽くすことです。
心から忠義を尽くすことです。
英語では「loyalty」「allegiance」で表されます。
特定の人間・集団・信念に自己をささげ、節操を変えないことです。
「忠義」と同義です。
封建時代には君主に対する忠誠義務を指しました。
近代国家の形成に於いては、忠誠の対象は市民社会・国家・政府というように重層化しました。
以下のように使います。
臣下として忠誠を尽くす
祖国に忠誠を誓う
「忠」は臣下として忠義を尽くすこと、「忠義」は君主や国家に誠実に仕えること、「忠誠」は真心を尽くし裏切らないという意味
「忠」「忠義」「忠誠」は類語です。
「忠孝」は、これらの言葉の関連語です。
共通する意味は「君主、または大切な相手に対し、真心をもって尽くし仕えること」です。
「忠」は、もともと「真心を尽くす」という意味でした。
それから、「臣下として忠義を尽くす」という意味になりました。
「忠義」は、君主や国家に誠実に仕えることです。
死語になりつつあります。
外からの強制や形の上での義務感が強くなってしまったために「忠義立て」や「忠義面」といった言葉が生まれました。
「忠誠」は、「忠義」よりも柔らかな言い方です。
「真心を尽くし裏切らない」という意味です。