法律に於いて、「自首」は犯罪事実や犯人の発覚前に、犯人自ら捜査機関に犯罪事実を申告し、その処分を求めることです。
英語では「surrender to the police」「give oneself up」「turn oneself in」で表されます。
「出頭」は、本人自らある場所、特に役所や公の場所に出向くことです。
呼び出しに応じて官庁などに出向くことです。
英語では「appear」「present」「report to」「a summons」で表されます。
「自首」の意味
「自首」の「首」は、述べるという意味です。
「首」の字義の一つは、「告げる」「罪を白状する」です。
法律に於いて、犯罪事実や犯人の発覚前に、犯人自ら捜査機関に対して犯罪事実を申告し、その処分を求めることをいいます。
刑の軽減の事由となります。
(刑法42条1項、80・93条但書)
一般的に、犯罪が発覚した後、犯人が捜査機関に出頭することをいいます。
「自訴」ともいいます。
「自首」は、犯人が誰であるかわからないうちに、犯人自らが検察官または司法警察職員(捜査官・巡査部長以上)に犯罪をおこなった旨を申し出ることです。
取り調べ時に、犯罪事実を供述・自認する自白とは区別されます。
<歴史>
唐の律(法律)にならった奈良時代の律にも、自首した者を許す旨の規定がありました。
江戸時代の幕府法では自首を自訴といいました。
自訴は、刑の減免の事由になりました。
このように、自首による刑の減免は東洋法の伝統です。
西洋法を継受した現行の刑法にも、自首による刑の減免は受け継がれています。
「出頭」の意味
「出頭」には以下のような意味があります。
①本人自らある場所、特に役所や公の場所に出向くことです。
呼び出しに応じて官庁などに出向くことです。
②多に抜きんでていることです。
立身出世や、主君の寵愛に於いて、他より勝っていることです。
浮世物語に「主君の気に入りて知行を取り、出頭しけるほどに」とあります。
③出頭衆・出頭人の略です。
浄瑠璃・ひらがな盛衰記に「鎌倉殿の出頭を鼻にかけ」とあります。
以下のように使います。
裁判所に出頭する
警察に出頭する
出頭人 任意出頭 出頭命令
「出頭の類語と関連語」
「出席」列席」「臨席」「顔出し」は類語です。
「出頭」はそれらの関連語です。
共通する意味は「会合・式・授業などに出ること」です。
「出席」は、授業や会合・集会などに出ることです。
勤めや試合に出る場合には使われません。
「列席」は、関係者の一人として出席することです。
「列席」と「臨席」は、かしこまった席に出る場合に使います。
日常の言葉としてはあまり用いません。
「顔出し」は、くだけた言い方です。
「叔父のところに顔出しする」のように人の家を訪ねるという意味もあります。
「出頭」は、役所などに本人が出向くことです。
「自首」は、犯人が捜査機関に犯人発覚前に捜査官に対して自発的に犯罪事実を申告し、その処分を求めること、「出頭」は、役所などに本人が出向くこと
「自首」は、犯人が捜査機関に犯人発覚前に捜査官に対して自発的に犯罪事実を申告し、その処分を求めることです。
取り調べ時に、犯罪事実を供述・自認する自白とは区別されます。
自首があれば、減刑の事由になります。
「出頭」は、役所などに本人が出向くことです。
または、立身出世や、主君の寵愛に於いてたより勝っていることを指します。
出頭衆・出頭人の略です。