苦言は「その人のためになるようなマイナスの内容を込めたアドバイスのこと」。
直すべき部分などに対する助言という意味があります。
苦情は「何らかの被害などを被った人が発する愚痴のこと」。
特定の商品が不良品だったときなどは、そのメーカーに対して苦情が寄せられることになりますが、基本的には愚痴と言える内容であることが多いです。
「苦言」の意味
苦言とは、特定の人に対するアドバイスであるものの、言われた側があまりいい気持ちにならないような内容のものを指しています。
その人の欠点の指摘や直した方がいい部分の指摘などになるので、マイナスの内容を込めたアドバイスということになるのです。
その人のことを思って言っているので、耳を傾ける価値はあると言えますが。
「苦情」の意味
苦情とは、何らかの被害などを被った人が、その原因を作った側に対して放つ愚痴のことです。
商品などに対して苦情を寄せる消費者は珍しくないですけど、そういった人たちの言っていることが苦情に該当します。
苦情というのはアドバイスになるような内容ではなく、むかついたことをぶちまけたりすることが多いので、基本的にそこまで中身のある話ではありません。
「苦言」と「苦情」の用法や用例
「苦言を呈してくれるということは、少なからず期待しているということだ。
だから、その苦言の内容をしっかりと吟味して、今後に生かしていくことが重要だぞ?」
「苦情への対応に関してはとにかく相手を怒らせないことが重要だ。
相手はとにかく文句を言いたいという感覚になっているから、その文句をとにかく言わせて、すっきりさせることに努めればいい。」
苦言と苦情は中身は全く別物
苦言と苦情というのは、なんとなく言葉は似ているように見えますけど、それぞれが意味している内容は全然違います。
苦言は一応アドバイス的な内容であり、聞いている側にとっては価値を見出せるかもしれません。
しかし、苦情は愚痴に近い内容なので、愚痴の内容そのものがものすごい有益となることはあまり考えられないと言えるでしょう。
問題点は明らかになっても、どこをどうすればいいか?までは苦情にはたいてい含まれませんから。