「実力者はその実力をわざと自分から見せるようなことはしない」という意味で、あえて実力を隠している、またはわざわざ実力を見せつける必要がないという解釈になります。
ただ、必要なときにはちゃんと実力を発揮していくということであり、必要なときにだけ自分の実力を発揮させるという意味で、合理的な側面も観察されます。
「能ある鷹は爪を隠す」の意味
能ある鷹は爪を隠すというのは、実力がある者はその実力をわざと周囲に披露したりはしない、あえて隠したり、無意識のうちに隠していたりするものであるという意味になるのです。
自慢するように実力を見せびらかすような人たちが実際にいますけど、そういう人たちとは真逆の人たちという意味になります。
能力がありながら、さらにそれをひた隠しにする有能さを指摘する言葉です。
「能ある鷹は爪を隠す」の使い方
能ある鷹は爪を隠すという言葉は基本的には褒め言葉です。
皮肉を込めたような表現、嫌味の意味を持った表現ではないので、普通にいろいろなシーンで使うことができます。
ただ、実力を隠している人が実は実力を持っている状態じゃないと使えないので、実力を隠している人に実力があると自分で気付けないと使うことができませんから、そこが難しいところです。
実力があることとそれをひけらかさないことが同時に満たされている人に対して使う必要があるのです。
「能ある鷹は爪を隠す」の例文
「あの新入社員って、普段はそこそこ剽軽な感じですけど、仕事をやらせると目つきが変わって、すごいテキパキこなすんですよね。
一見すると仕事ができるようには見えないのに、実際は仕事ができるというのはまさに能ある鷹は爪を隠すという状態だと思います。
ああいう風に振舞うことができる人って、すごいカッコイイですよね。」
人は実力をひけらかしたいもの
能ある鷹は爪を隠すという言葉は現実的に適合する人はいると思われますが、数は少ないでしょう。
というのも、実力を感じている人はそれをひけらかしたいという欲求に駆られるからです。
自分のことをすごいと思ってもらえるチャンスがあるならば、それは我慢しない人が多いと思われるのです。
優越感を得たいという気持ちは誰にでもありますから。