「閑古鳥ってなんの鳥?」「閑古鳥」とは実在する鳥「カッコウ」の別名・別称です。
日本で古くから知られていますが、本来は渡り鳥であり、アフリカとユーラシア大陸で広く生息している鳥です。
日本には5月ごろに訪れます。
日本では主に奥深い山地に生息していますが、寒冷地の場合だと平地にも生息していることがあります。
名前の由来は「カッコー」というオス特有の独特な鳴き声からで、これは日本でも外国でも共通していることが明らかになっています。
「閑古鳥」とは寂れて物悲しい様子のことを指します。
「閑古鳥が鳴く」は「人が集まらず、物寂し気な様子」「客足がなく、裏さびれている様子」を表す言葉です。
古来より日本人は、奥深い山地から聴こえるカッコウの「カッコーカッコー」という独特な鳴き声に、得も言われぬ物寂しさを感じていました。
奥深い静かな山地などで鳴くカッコウの姿を、人の訪れがない中で寂しく商売をするお店に例えたのかもしれません。
「閑古鳥が鳴くってどういう時に使うの?」
「閑古鳥が鳴く」とは「人が訪れず、ひっそりと静まり返っている状態」を表します。
主に「お客がまったく来ず、商売が流行らないさま」という意味で使用されることが多い言葉です。
かの歌人、松尾芭蕉が詠んだ句「うき我をさびしがらせよ閑古鳥」のように、鳴き声に同調して、思わず寂しい気持ちになってしまうほど独特で特徴的な鳴き声が元で作られました。
「郊外に大型ショッピングモールができてからというものの、地元の商店街はもうずっと閑古鳥が鳴いている状態だ。」
最近よくある地方の悩みのひとつの、流行りの大型ショッピングモールが郊外にできてしまい、客をみんなショッピングモールに持っていかれ、昔からある地元の商店街などに客足が訪れず、閑散としてしまったいう意味です。
目新しいものに人の興味が持っていかれ、それまであった古きよきものが寂れて行ってしまうさまを想像して書きました。
「閑古鳥とはカッコウの事だった!?外国ではどんな風に思われてるの?」
10 カッコウはヨーロッパでも古くから親しまれている鳥で、実に多くの音楽作品の中に登場します。
かの有名なドイツの鳩時計も、本来は鳩ではなくカッコウがモチーフに使われていました。
日本では「閑古鳥」とも呼ばれることから縁起が悪いとして、鳩に変わってしまいました。
少し悪いイメージがついてしまっているカッコウですが、「カッコウが鳴いたら豆を蒔け」とも言われており、暖かな春を呼んでくれる存在としても愛されているようです。