「常用対数」は、log x であらわします。
10を何倍したら、xになるかを示しています。
log10 x という書き方もあります。
「自然対数」は、ln x で表します。
eを何倍したら、xになるかを示します。
loge x という書き方もあります。
「常用対数」の意味
「常用対数」は、大きさの程度を表すときによく使われる対数座標と関係があります。
これを使うことによって、原子1個の大きさから宇宙の大きさまで、一つのグラフで表すことが可能になります。
また、 「桁数 = log (実際の数) - 1」となります。
「自然対数」の意味
「自然対数」は、対数関数の微分積分で使われることがある数です。
y = ln x のグラフで、y = 1のときの接戦の傾きが1になるように定められた数として底のeという数があります。
eは無理数で、 約2.8と定義されます。
y = ln x の逆関数は、y = e^xとなります。
「常用対数」と「自然対数」の関係・性質
自然対数を常用対数に直す方法があります。
「底の変換公式loga b = logc b / logc a」という公式を使えば「自然対数→常用対数」や「常用対数→自然対数」に直すことができます。
また、y = e^x を何回微分しても、y = e^xとという性質があります。
「常用対数」は大きさを、「自然対数」は微積で
「常用対数」も「自然対数」も対数関数で使われることに変わりません。
常用対数はよく、この世の中の事象のスケールを表すときに使われます。
震度や音の大きさなどもエネルギーに常用対数をとって、スケールを表します。
また、自然対数は、数学的な解析が必要な微分積分には欠かせない対数になっています。