欠は「あくびのこと」。
「あくび」と言い換えると分かりやすい。
?は「ものが欠けること、足りないこと」。
「不足」と言い換えると分かりやすい。
「欠」は人が口を大きく開けている様子をとった象形文字ですから「あくび」の意味になりました。
「?」は「欠ける」と言う意味の旧字ですが、戦後の当用漢字整備で「欠」と略表示されてしまいました。
「欠」はあくびのこと
「欠」は「欠ける」と言う意味が持たされていますが、本来の意味は「あくびのこと」を言います。
戦後の当用漢字制定の際に従来の「?、欠ける」と言う感じが使えなくなった結果、意味も移行したものです。
いわゆる字体衝突が起きた例になります。
現在では、「あくび」は「欠伸」と言う言葉を使っていますから混同は避けられます。
「?」は「欠ける」と言う意味
「?」と言う漢字は語源に「甕が欠ける」と言う意味があります。
「甕=缶」が抜け落ちた「欠」では本来の意味が通らないのですがやむを得ません。
現在は「欠」が一般化しています。
「欠陥、欠席、欠如、補欠、欠員、欠点、不可欠」などの言葉があります。
戦前は本来の「?」を使っていたわけです。
「あくび」と「欠ける」の字体衝突が起きています。
当用漢字は「?」などの意味より「欠」の字画を優先したもの
戦後、制定された当用漢字表は従来の意味を持たせた旧漢字は字数が多いため、簡略化した字数の少ない略字にしたものが多くあります。
例えば、「藝、餘、辯、?」などは「芸、余、弁、欠」とされたため、本来の意味が失われてしまい、従来あった字体との衝突が起きてしまいました。
「龍」は「竜」となりましたが意味は変わりません。
「欠」と「?」とは
「欠」は「あくび」のことで、人が口を開けた様子の象形文字です。
本来「あくび」であった「欠」は「?」の略字に当てられた結果「欠ける」と言う日意味も持たされました。
現在は「欠ける」は「欠」として認知されていますから、意味は違っても支障はありません。
「欠点、欠席、不可欠」等当たり前に使っていますが、字体衝突文字であることは知られていません。