卑は「身分が低いこと、品がないこと、卑しいこと、近しいこと。」
「卑下」と言い換えると分かりやすい。
賎は「身分がひくいこと、卑しいこと、安いこと、貧しいこと」。
「下賤」と言い換えると分かりやすい。
「卑」と「賎」は同じような意味の漢字です。
「卑賎」と使うことも多く、意味はほとんど同じなのですが、使い方で一部異なるものがあります。
「卑」は卑しい身分のこと
「卑」の語源は「左手に酒器を持ち、酒を注ぐ役職の人」を形撮った文字で、転じて、「身分の低い人、卑しい」と言う意味になったものです。
「卑怯な行い」「卑劣な人間」「卑近なことですが」「卑屈な態度」「自分を卑下する」「尊属と卑属」「野卑に感じる」「卑賎は卑しいこと」「卑猥な言葉を使う下劣な人」「古代の卑弥呼」などと使います。
「賎」も卑しいこと
「賎」も卑しいと言う意味ですが、余り使われません。
「貝扁」であることと「浅」という字の意味があることから「財が少ないこと、卑しい身分」などの意味になっています。
「賎民という身分があった」「下賤の輩は低い身分の人」「職業に貴賤なし」「貧賤も微賎も身分の卑しい人のこと」「秀吉と柴田勝家の戦いは賤ケ岳の戦い」などと使います。
「卑賎」の意味
「卑」と「賎」が使われている「卑賎」は「卑しいことむですが、類似したイメージの言葉が多くあります。
「卑しい、低い身分、貧乏、微々たる、取るに足らない、しがない、小さい、卑劣,はしたない、どこぞの馬の骨、虫けら、末職、末席、田舎者、ダサい、土人、山猿、泥臭い、貧乏くさい、野人、ウザイ」などがあります。
「卑」と「賎」とは
「卑」は卑しいこと、身分が低いことなどの意味になります。
「卑怯・卑劣、卑下・卑屈、卑猥、卑賎」などと使います。
「賎」は「財が少ない」という意味が語源ではあります。
貧乏人は卑しいと言う偏ったイメージがある言葉ですから、余り使われません。
「賤」には「下賤、貴賤、賤民、貧賤、微賤、賤ケ岳」などの言葉があります。