「探す・捜す」の意味は、「人・物・場所を見つけ出すために所々をまわること」「見えなくなった物や欲しい物を見つけ出そうとすること」「尋ねる」「さぐり求めること」です。

二つの文字に明確な差はありません。

英語ではどちらも「look for・search」と訳します。

紛らわしいことが多いので、「捜索」するという意味以外は、「探す」を用いる場合が多いようです。

「探す」の意味

欲しいものを見つけ出そうとする場合、「探す」を用います。

字義は、「さぐる」「さがす」「もとめる」「たずねる」「おとずれる」です。

漢字の「手」偏の部分は、手を用いてさぐることを意味します。

旁(つくり)の音符の部分は、「たん」と発音することを意味します。

この部分は、「深い胎内から赤子をまさぐりだす様子」を表します

「捜す」の意味

「捜す」は、見えなくなった物、失くした物を見つけ出そうとする場合に用います。

人をさがす場合にも用います。

漢字の字義は、「さがす」「さがしもとめる」「えらぶ」「多い」です。

漢字の「手」偏は、手を用いて行うという意味です。

旁(つくり)の音符部分は、「そう」と発音することを意味します。

この部分は、「手探り」を意味します。

「探す」と「捜す」の用途

◇探す
主に、欲しいものを見つけ出す場合に、使われます。

「記事を紙面から探す」
「職を探す」「あらを探す」「長所を探す」
「御所を探せども、宮わたらせ給わず」平家物語
「飯・酒探し」宇津保物語(祭使)

◇捜す
主に、失くした物(者)、隠れた物(者)を見つけ出す場合に使われます。

「ポケットを捜したが切符はなかった」
「容疑者の家を捜した」「犯人を捜す」

まとめ・「特捜最前線と宇宙探査」

「捜」といえば、『特捜最前線』(とくそうさいぜんせん)です。

この番組は、テレビ朝日・東映の製作によりテレビ朝日系列で1977年4月6日から1987年3月26日まで放送された刑事ドラマです。

どこまでも犯人を追いかけていく刑事の活躍に毎週ワクワクしました。

実際、日本の治安が、そういった地道な捜査によって守られているのだと感じました。

「捜す」の文字と刑事の活躍は切り離せません。

一方、「探す」の文字は、何といっても宇宙探査でしょう。

小惑星探査機「ハヤブサ」が帰ってきた時、最後に地球の写真を送って来ました。

その写真を見ると、「ハヤブサ」がまるで宇宙戦艦・大和の沖田艦長のように「地球、何もかも美しい」と語っているように感じました。

2010年6月13日22時51分、60億 kmの旅を終え、地球に大気圏再突入した「ハヤブサ」のフィナーレは、とても印象的でした。

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