「ねらう」は、目的を達成しようと機会をうかがうことです。
英語では「aim」「watch for」「eye on 」「seek」「be after」で表されます。
「目標に当てようとする」という意味の場合「aim」を使います。
「機会をうかがう」という意味の場合「「watch for」「eye on 」です。
「求める」という意味の場合「seek」「be after」です。
「こちらのすきを狙っている」は「They are watching for a chance to take advantage of us.」「The y are waiting to catch us off guard.」です。
「うかがう」は、密かに付け入るすきをねらうことです。
英語では「look for」「be on the lookout for」で表されます。
「彼は反撃の機会をうかがっていた」は「He was looking for a chance to counterattack」です。
「ねらう」の意味
「ねらう」は、以下のような意味です。
①あるものを目標として銃器や投球などのねらいを定めることです。
照準を合わせることです。
②あるものを手に入れようとして目標を定めることです。
③目的を達成しようと機会をうかがうことです。
以下のように使います。
すきをねらって逃走する 親の遺産をねらう チャンスをねらう
的をねらって矢を射る 若い女性をねらって犯行を重ねる
「うかがう」の意味
「うかがう」は、以下のような意味です。
①のぞいて様子を見ることです。
そっと様子を探ることです。
竹取物語に「あぐらを結ひあげてうかがはせむに」とあります。
②密かに付け入るすきをねらうことです。
宇津保物語(俊陰)に「武士の寝静まるをうかがひて」とあります。
③見て察知することです。
④手がかりを求めて調べることです。
平家物語(1)に「近く本朝をうかがふに」とあります。
⑤いちおう心得ておくことです。
徒然草に「次に弓射、馬に乗ること、六芸に出せり。
必ずこれをうかがふべし」とあります。
以下のように使います。
敵の様子をうかがう 反撃の機会をうかがう 配慮がうかがわれる
<狙・窺の漢字>
「狙」
字義は「さる・てながざる」「悪賢い」「犬」「ねらう・うかがう」です。
解字では、「犬+且」で構成されます。
「且」の部分は「相」に通じ、「みる」を表します。
これらにより「人のすきをうかがう動物」を表し「さる」や「ねらう」を意味します。
「窺」
字義は「うかがう」「視る」です。
解字では、「穴+規」で構成されます。
「規」の部分は「はかる」を表します。
これらにより「穴の中をはかる」を表し「のぞき見る」を意味します。
<関連語>
「つけねらう」は、「後をずっと付け回して目的を達成する機会を待つ」という意味です。
「付け狙う」とも書きます。
「スパイが付けねらう」「親の敵と付けねらう」のように使います。
「ねらう」は 目的を達成しようと機会をうかがうこと、「うかがう」は 密かに付け入るすきをねらうことです。
「ねらう」「うかがう」は、類語です。
「つけねらう」は、これらの言葉の関連語です。
共通する意味は「ある目的を達成するための、時機・機会を待つこと」です。
「ねらう」はある物を手に入れようと時機・機会を待つという意味の他に、「猟銃で獲物をねらう」のように命中させようと目標に向けて構えるという意味があります。
また、「ひそかに優勝をねらう」のように、目標として目指すという意味があります。
「ねらう」は「狙う」とも書きます。
「うかがう」は、「人に気づかれないように密かに待つ」という意味があります。
また、「先生の顔色をうかがう」のように密かに探るという意味もあります。
さらに、「意気込みのほどがうかがえる」のように、「物事を推察する」という意味もあります。
「うかがう」は「窺う」とも書きます。