天皇は「大和朝廷以来つづく日本の代表のこと」。

「おおきみ」と言い換えると分かりやすい。

上皇は「天皇が退位した後名乗る称号のこと」。

「後白河上皇」と言い換えると分かりやすい。

「天皇」は日本国の代表となるべき存在で「国民の象徴」となります。

「上皇」は一世一代の原則がある現行憲法ではあり得ないのですが、平成天皇陛下が止む無き事情で退位してその地位を降りたため、「上皇」となりました。

「天皇」は大和朝廷から続く制度

「天皇」は大和朝廷の「大王・おおきみ」が元になっています。

朝廷は当初は政治実権がありましたが、時代の変遷により、武家社会に取り込まれ利用されてきました。

一時は軍部による神格化も行なわれましたが、現行憲法下では「国民統合の象徴」と言う位置づけになっています。

原則「一世一代」と言うことになっていますが、平成に退位があり「上皇」が誕生しました。

「上皇」は「天皇」が退位した後名乗る称号「太上天皇」のこと

「上皇」は退位した「天皇」の呼称になり「太上天皇」のことです。

天皇の譲位は昔では頻繁に行われたものだったようですが、最後の「譲位」は今から約200年前に行われた光格天皇によるものでした。

以来、「一世一代」が続いたのですが、平成天皇が止むを得ない事情により退位されたことで200年ぶりに「上皇」が誕生しました。

「上皇」は「天皇」を凌いだ「後白河上皇」が有名

「後白河上皇」は平安後期の保元の乱に関与したこと、長い期間に亘り院政を敷いたことで名を残しています。

「天皇」の座を争い保元の乱を起こしてからすぐに退位し、30年に亘る院政を敷いて権力者になりました。

武家の台頭を恐れ、平家と源氏の対立を画策していました。

「平成天皇」は退位されてからは公務から退き、平穏な暮らしをしています。

「天皇」と「上皇」とは

「天皇」は日本国の象徴です。

「上皇」と言うことは200年間なかったことですが、平成天皇は公務に支障があるという止むを得ない事情でついに退位されたため、「上皇」が誕生しました。

「一世一代」の特例とされたのです。

退位後に公務は一切行わず、いわゆる「院政」などとは無縁の生活をなさっています。

後白河上皇の時代には実権がありましたが、現代は全く時代が違うのです。

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