「不始末」は、不都合なことです。
他人に迷惑を及ぼすようなことです。
英語では「mismanagement」「carelessness」「careless spending」「extravagance」で表されます。
「不手際」という意味の場合「mismanagement」を使います。
「不注意」という意味の場合「carelessness」です。
「金銭上の不始末」という意味の場合「careless spending」です。
「浪費」という意味の場合「extravagance」です。
「コンロの不始末」は「careless handing of a cooking stove」「failure to put out the fire in a cooking stove」です。
「不届き」は、行きとどかないことです。
英語では以下のように表されます。
「不届きな行い」は「outrageous conduct」「misconduct」です。
「不届き者」は、「an outrageous fellow」です。
「不埒・ふらち」は、法に外れることです。
道に背いていることです。
英語では「lawless」「insolent rude」「outrageous」「inexcusable」「unpardonable」で表されます。
「無法な」という意味の場合「lawless」を使います。
「無礼な」という意味の場合「insolent rude」です。
「法外な」という意味の場合「outrageous」です。
「許しがたい」という意味の場合「inexcusable」「unpardonable」です。
「不埒なことをする」は「misbehave」「do wrong」「commit an outrage」です。
「不始末」の意味
「不始末」は、以下のような意味です。
①始末の仕方が悪いことです。
後始末をきちんとしないことです。
②不都合なことです。
他人に迷惑を及ぼすようなことです。
「不埒」と同じ意味です。
浮世床(初)に「此方(こっち)が不始末といふもんだから」とあります。
以下のように使います。
不始末をしでかす 火の不始末から火事を起こす 息子の不始末をおわびします
「不届き」の意味
「不届き」は、以下のような意味です。
①行きとどかないことです。
「不注意」「不行届き」と同じ意味です。
②道または法律そむくことです。
浄瑠璃(曾根崎心中)に「みども方へは不届きして、遊山どころではあるまいぞ」とあります。
③江戸時代、所払い・追放などに処す裁判の宣告文の末に、罪名に関して用いた言葉です。
以下のように使います。
不届き千万 不届き者 不届きのないようにする
不届きを詫びる
「不埒・ふらち」の意味
「不埒・ふらち」は、以下のような意味です。
①法に外れることです。
道に背いていることです。
「不届き」「不法」と同じ意味です。
②埒のあかないことです。
物事の決着がつかないことです。
要領を得ないことです。
好色五人女(4)に「二人ながら涙こぼし不埒なりしに」とあります。
以下のように使います。
不埒な行為 不埒千万 不埒なふるまいにおよぶ
<関連語>
「罪作り」は、純真な者や弱い者に対する思いやりのない行為です。
「子供をだしに使うなんで罪作りだ」のように使います。
「不始末」は 不都合なこと、他人に迷惑を及ぼすようなことです。
「不届き」は、 行きとどかないことです。
「不埒・ふらち」は、 法や道に背いていることです。
「不始末」「不届き」「不埒・ふらち」は、類語です。
「罪作り」は、これらの言葉の関連語です。
共通する意味は「道徳や法などにそむいた行いをすること」です。
「不始末」は、あとで他人に迷惑をかける不都合な行いです。
「不仕末」とも書きます。
「不届き」は、注意や配慮が足りないことです。
「不埒・ふらち」は、道徳や法などに外れていてよくないことです。