兎に角は「いずれにしてもと言う意味のこと」「つまり」と言い換えると分かりやすい。
兎角は「兎に角の文章言葉のこと」。
「いずれにせよ」と言い換えると分かりやすい。
「兎に角」も「兎角」も「ウサギにツノ」と言うあり得ないものの意味がありますが、「とにかく」や「とかく」と言う言葉の当て字と思われます。
品詞は副詞になります。
「兎に角」は「とにかく」と読む
「兎に角」は「ウサギとツノ」には関係ありません。
「とにも、かくにも」と言うことですから、「いろいろあるが詰まるところ」と言う意味になります。
「兎に角、急いできてほしい」「兎に角話にならなかった」「兎に角、謝った方が良い」「いろいろ言われたが兎に角収まったようだ」「兎に角は何はともあれと言うこと」などと使います。
「兎角」は「とかく」と読む
「兎角」は文章言葉になり、などと使います。
意味は「兎に角」と同じです。
「いろいろあるが、詰まる所この世は住みづらいものだ」と言う意味で使います。
例えば「兎角にこの世は住みにくい」と漱石の小説「草枕」にあります。
「兎角人の世は~だ、兎角この世は~だ」などと「世の中」に付けて「~」と言う動詞を修飾します。
「兎に角」「兎角」は同じこと
「兎に角」や「兎角」は「とにも、かくにも」と言う意味ですから、「何をさておいても、いろいろあるが」となります。
また、「兎に角」は話し言葉になり「兎角」は文章言葉になります。
「兎に角・とにかく」と言う言葉は頻繁に日常で使われています。
何かをまとめて、最後に締めくくる言葉として使います。
「兎に角大変だ」「兎に角忙しい」などと使います。
「兎に角」と「兎角」とは
「兎に角」は「他のことはさておき」と言うことです。
いま、行ってほしいことを言う場合に使います。
「兎に角先を急げ」「兎に角納期に間に合わせろ」「兎に角ひどい話だ」「兎に角お願いします」「兎に角手に入れてもらいたい」と使います。
「兎角」は主に小説など文章言葉で使われます。
「兎角にこの世は住みづらい」「兎角の噂が絶えない」などと使います。