左様は「おっしゃる通り、おっしゃる通りのこと」。

「敬語」と言い換えると分かりやすい。

さようならは「別れの挨拶のこと」。

「左様ならば」と言い換えると分かりやすい。

「左様は元々然様と書き「さよう」と言っていました。

「然」には「しかり・その通り」と言う意味があります。

「さようなら」は「然様ならば」「左様ならば」から来た言葉です。

「左様」は「然様」

「左様」は「然様(さよう)」と書きましたが、「左」を使うようになりました。

「然(さ)」は「その通り・しかり」と言うことですから、本来は「さよう」は「然様」なのです。

文語では「然らば」「然にあらず」「然りならば」などと使います。

「左様」は尊敬語ですから、「目上の人のおっしゃることは当然のこと、その通りのこと」と言うことになります。

「左様ですか」「左様であれば」などと使います。

「さようなら」は「然様ならば」

「さようなら」と言う別れの挨拶は「然様であるならば、失礼いたします」と言うことです。

「さらば」も昔の分かれの言葉ですが、「然であるならば」と言う言葉が省略されています。

「然」は「相手の事情」のことを言うようです。

「あなたがそういう事情であるならば、私は失礼することにします」となります。

目下や同僚には「さようなら」を使い、目上に対しては「失礼します」を使います。

「左様」はなぜ「左」なのか

「左様」の「左」は「然」の代わりに「尊敬の意味」での当て字と考えられます。

なぜ尊敬なのかは、日本の制度で左を重んじたからと言われています。

因みに、中国では反対に右が優位とさていて、「左」は右手を助けるもの、補助的なものとされていました。

平安時代の文章にも「左様」がありますから、相当昔から使われていた言葉になります。

「左様」と「さようなら」とは

「左様」は「然様」のことで「その通り、その通りのこと」と言う意味になります。

「然」を「左」と宛てたのは、「左」を重んじる風習からと言われています。

また、読みやすいということもあるかも知れません。

「左様なのですか」「左様なことは知らん」。

「さようなら」は「左様ならば」と言うことから来た言葉で分かれの挨拶になります。

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