「貴重」は、極めて大切なことです。

英語では「valuable」「precious」で表されます。

「金銭的に、または有用性に於いて価値がある」という意味の場合「valuable」を使います。

「本来高い価値のある物」という意味の場合「precious」です。

「貴重な体験」は「a valuable experience」です。

「得難い」は、手に入れにくいことです。

英語では「hard to get」「hard to obtain」「difficult to obtain」「rear」「precious」「priceless」で表されます。

「手に入れにくい」という意味の場合「hard to get」「hard to obtain」「difficult to obtain」です。

「まれな」という意味の場合「rear」を使います。

「貴重な」という意味の場合「precious」「priceless」です。

「まことに得難い忠告だ」は「It is a valuable advice.」です。

「貴重」の意味

「貴重」は、極めて大切なことです。

非常に大切なことです。

以下のように使います。

貴重な時間を無駄にする 貴重な一点だった 貴重な体験をする
砂漠で水は貴重だ 貴重品 貴重な資源

<貴・重の漢字>
「貴」
字義は「とうとい・たっとい」「とうとくなる・栄える」「とうとぶ・重んずる」「尊敬の意味を表す接頭語」です。

解字に於いて、篆文(書体の一種)では、「臾+貝」で構成されます。

「臾・ゆ」の部分は「両手で人に物を贈っているさま」を表します。

「貝」の部分は「金品」を表し「贈り物」を意味します。

これらから「尊い」を意味します。

「重」
字義は「おもい」「おもんじる」「おもさ」「にもつ」「はばかる・恐れる」「かさねる」です。

解字では、形声です。

「壬」の部分は、「人がつったっている形」です。

「東」の部分は「袋に入れた荷物」を表します。

原義は、「人が荷物を背負って立っているさま」を表します。

これより引いて「おもい」を意味します。

「得難い」の意味

「得難い」は、手に入れにくいことです。

貴重であることです。

以下のように使います。

得難い体験をする 得難い人物 得難い古書
こんな機会はなかなか得難い 得難い忠告

<得・難の漢字>
「得」
字義は「える」「助字の『う』」「利益」「徳のある人」「徳とすること」です。

解字では、「彳+見+寸」で構成されます。

「見+寸」の部分は「える・とる」を表します。

これにより「歩いて行ってとる」を表します。

「難」
字義は「かたい・難しい」「かたい事がら」「むずかしいと思うこと」「なやむ」です。

解字では、「菫+隹」で構成されます。

「菫」の部分は「火などの災いにあって祈るみこ」の象形です。

「隹」は「とり」の象形です。

「災いにあって、鳥を供えて祈るさま」を表し、「かたい・難しい・わざわい」を意味します。

関連語の「珍重」

「珍重」は、以下のような意味です。

①珍しい物として大切にすることです。

②めでたいことです。

祝うのに値することです。

③手紙文などで、人に自重自愛をすすめる語です。

④俳諧で点者の評点の一つです。

⑤禅僧が用いる辞去の挨拶です。

「ごきげんよう」という意味です。

以下のように使います。

珍重に値する品 それはまず珍重
マニアに珍重される熱帯魚 茶を薬として珍重した

「貴重」は 極めて大切なこと、 「得難い」は、 手に入れにくいことです。

「貴重」「得難い」は、類語です。

「珍重」は、これらの言葉の関連語です。

共通する意味は「非常に大切にされるさま」です。

「貴重」は、絶対数が少なかったり、手に入れるのが困難だったりするので、大切にしなければならないさまです。

「得難い」は、物を手に入れたり、人と出会ったり、事を経験したりするのが簡単にできないという意味です。

「珍重」は、絶対数が極めて少ないため、珍しがられ大切にされるさまをいいます。

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