トラウマは「過去に起きた事件などが心に残り、傷となっていること」「心的傷」と言い換えると分かりやすい。
悪夢は「過去に経験した嫌なことが夢に出てくること」。
「記憶」と言い換えると分かりやすい。
トラウマは過去の印象に強烈に残る記憶のことで、癒しがたい心の傷と言うものです。
英語でも日本語でもトラウマと使います。
悪夢はそれを含む嫌な苦しい体験が記憶となり、形を変えて夢に出てくることです。
「トラウマ」は精神的傷のこと
「トラウマ」は心にいつまでもしつこく残る、いやなこと、苦しいこと、強く印象に残ったことなどを言います。
似たような場面や言葉、行為に遭遇すると記憶がよみがえるのです。
また、「悪夢」として何回も形を変えたものが出てきます。
語源はギリシャ語の「傷」なのですが、ドイツ語・英語や日本語でもそのまま「トラウマ」と使われています。
「悪夢」は悪い記憶
「悪夢」はトラウマになっていることや苦しかったこと、あせったことなどが夢の中で、さまざまに形を変えたストーリーで再現されることです。
特に時間がなく遅刻したことや、いやな体験、片思いの苦い経験などが多く出てきます。
「悪夢にうなされる」「悪夢の様な出来事」「悪夢ばかり見る」「悪夢で目が覚めた」などと使います。
「トラウマ」は現実でも「悪夢」でも遭遇するもの
「トラウマ」は「心の傷」ですから、その時の記憶がよみがえる場面・言葉、悪夢などに遭遇することで、無意識に再現されてしまうものです。
トラウマは記憶喪失や認知症にならなければ、普通は消えることはないかも知れません。
また、決まって同じ場面が繰り返し再現されることがあります。
忘れたくて忘れることが出来ない、忘れたとしても無意識では残っている厄介なものです。
「トラウマ」と「悪夢」とは
「トラウマ」は強烈な記憶体験のことで消えることのない、絶対的なものになります。
「悪夢」は嫌なこと、苦しかったことなどが経験として残っていて、夢の中で再現されるのです。
どちらにしても、潜在的に記憶にあるものですから、無理に忘れようとしても無駄なのです。
「トラウマ」は覚醒時や睡眠時にも遭遇しますが「悪夢」は当然睡眠時に限ります。