「血走る」は、興奮や熱中のあまり、目が充血して赤くなることです。
英語では「to become bloodshot」で表されます。
「目が血走った」は「His eyes were bloodshot.」
「血走った目」は「bloodshot eyes」です。
「充血」は、体のある部分で動脈の流れが異常に増えることです。
また、その状態を指します。
英語では「congestion」「congest」「be congested」「congestive」で表されます。
「congestion」は、人や物の場合「過密」「密集」を表します。
交通の場合「渋滞」を表します。
医学用語では、動脈の場合「充血」を表し、静脈の場合「鬱血・うっけつ」を表します。
「血走る」の意味
「血走る」は、血がほとばしることです。
また、血がにじんだり眼球が充血したりして赤くなることです。
興奮や熱中のあまり、目が充血して赤くなることです。
浄瑠璃・平家女御島に「縄目血走る弱腕(よわかいな)」とあります。
以下のように使います
忙しさに目が血走って来た
<血の漢字>
字義は「ち・ちしお・血液」「血塗る」「なみだ」「血筋」「強くて生き生きしていること」です。
解字では、象形文字です。
祭の時、神にささげる生贄の血を皿に盛ったさまを表し、「ち」を意味します。
「充血」の意味
「充血」は、ある局所の組織の動脈内を流れる血液の量が異状に増している状態です。
また、その症状を指します。
炎症や諸種の刺激によって起こります。
静脈の場合は、「鬱血・うっけつ」といいます。
動脈の血液が組織や臓器に増加した状態を指します。
局所は鮮赤色となり、腫脹し、温度が上がります。
以下のように使います
寝不足で目が充血している
炎症性充血
「走」と「充」の漢字
<走>
「走」の字義は「はしる」「はしらせる」「けもの」「走り使い」「自己の謙称」
解字では、篆文(書体の一種)に於いて「夭+止」で構成されます。
「夭」の部分は、「走る人」の象形です。
「止」の部分は、「足」を表します。
これらによって、「走」は「走る」を意味します。
<充>
「充」の字義は「みちる」「あてる・あたる」「ふさぐ」「そなえる」「多い・わずらわしい」です。
解字では、「儿+育」で構成されます。
「儿」の部分は人の象形です。
「育」の部分は「はぐぐむ」を表します。
これらから「充」は「育って成人となる」を表し、「みちる」を意味します。
「血走る」 興奮や熱中のあまり、目が充血して赤くなること
「充血」 体のある部分で動脈の流れが異常に増えることです。
また、その状態を指します。
「血走る」「充血」は、類語です。
「鬱血・うっけつ」は、これらの言葉の関連語です。
共通する意味は「体のある部分の動脈は広がって血が多量に流れること」です。
「血走る」は、主に眼球が充血した状態のことです。
生理的な状態というよりは、特に興奮・怒り・熱中した時などの目の形容です。
「充血」は、単なる生理的な状態です。
「鬱血・うっけつ」は、体の一部に静脈の血が異常に流れたまることです。
「首を絞められて、顔が鬱血して紫色になった」のように使います。