シギは「チドリ目シギ科の鳥のこと」。
「イソシギ」と言い換えると分かりやすい。
サギは「ペリカン目サギ科の鳥のこと」。
「シラサギ」と言い換えると分かりやすい。
「シギ」と「サギ」は言葉の発音が似ていますが、全く違う鳥です。
「シギ」は「鴫」と書き、「サギ」は「鷺」と書き、「鴫」と言う漢字は奈良時代に作られた国字です。
「シギ」は湿原や草原にいる野鳥
「シギ」は旅鳥で春と秋に日本に渡来します。
全体に褐色の毛で覆われ斑紋もあり、嘴は細く鋭いもので土中のミミズなどを漁ります。
生態数が減少していることもあり、日本では絶滅危惧のある野生種に指定されています。
「心なき身にもあわれは知られけり鴫立つ沢の秋の夕暮れ」と新古今和歌集にも歌われている親しみのある鳥です。
「サギ」はツルに似た水鳥
「サギ」は首が長く足も長いためツルに似ていますが、ツルよりかなり小振りなため間違うことは少ないです。
市街地の川べりでも良く目撃されますので、親しみのある鳥です。
白いサギは「ダイサギ」「チュウサギ」「コサギ」「アマサギ」の4種になります。
白鳥やツルと違う特徴は飛ぶ時になぜなのか首を曲げたままにすることです。
「シギ」と「サギ」の語源は異なる。
「シギ」の語源は「しげしげしい」の「しげ」、「嘴長き」の「しき」、「羽根をしごく」「しご」などの諸説があります。
「シギ」の生態や行動から名付けられているようです。
「サギ」は「さやけき」の「さき」からと言う説があります。
姿が「さやけき」と言う印象から来ているのでしょう。
どちらにしましても、語源の関係はなさそうです。
単に言葉が二文字で「ギ」が付くという点が似ているというだけかも知れません。
「シギ」は野辺に居る野鳥、「サギ」も水辺に居る野鳥
「シギ」は野辺に居る褐色でチドリ目の野鳥です。
レッドリストに載るほど絶滅が心配される鳥になりましたが、古来より和歌に歌われている親しみがある鳥なのです。
「サギ」はスッとした姿が市街地の水辺でも見かけられるありふれた存在です。
ペリカン目と言うのはびっくりで、飛んでいる姿も首をS字型に曲げたままなので、すぐに分かります。