「とりわけ」は、「ことさらに」「特別に」という意味です。
英語では「especially」「particularly」「above all」で表されます。
「今夜はとりわけ寒い」は「It’s particularly cold tonight. 」「It’s especially cold tonight. 」です。
「別段」は、常と変わることです。
英語では以下のように表されます。
「情勢に別段の変化はなかった」は「There has been no particular change in the situation. 」です。
「別段の定めがない限り」は「unless otherwise specified」です。
「とりわけ」の意味
「とりわけ」は、「取り分ける」という連用形からきた言葉です。
「特に」「ことさらに」「特別に」という意味です。
以下のように使います。
花の中でとりわけバラが好きだ 試験ではとりわけ英語がひどかった とりわけ数学が嫌いだ
彼はとりわけ親しい友人だ とりわけ牡丹の花が美しい 今年はとりわけ暑い とりわけ目立つ存在だ 今夜はとりわけ寒い
「別段」の意味
「別段」は、以下のような意味です。
①他と異なることです。
常と変わることです。
②「格別」「とりわけ」という意味です。
以下のように使います。
他人が何を言っても別段気にしない その店が別段安いわけではないが、近いからひいきにしている
賞をもらっても別段嬉しくない 別段変わったことはない 別段の配慮を願う 別段けがはなかった 別段の扱い
関連語
「Above all」の関連語は、「殊に」という意味の場合「especially」「particularly」を使います。
「わけても」という意味の場合「especially」です。
☆別の漢字
字義は「わける」「わかれ」「わかち・ちがい」「べつ・ほか」「とりわけ」です。
解字では、「?+?」で構成されます。
「?」の部分は、骨の象形です。
これにより「骨から肉をわけとる」を表し、「わける」意味します。
「とりわけ」は 「ことさらに」「特別に」という意味、「別段」は 常と変わることです。
「とりわけ」「別段」「殊に」「特に」は、類語です。
「なかんずく」は、これらの言葉の関連語です。
共通する意味は「普通一般なとは違った状態であることを表す語」です。
「とりわけ」は、すでに平均的な水準を超えるいくつかの具体的な事柄の内、何か一つの事柄について説明するような場合に用います。
「とりわけ」は、「殊に」と同様に、状態について用いられます。
意志的行為については用いません。
「花の中でとりわけバラが好きだ」のように、主観性の強い文章では用いられます。
「別段」は、打消しの文で用いられます。
「取り立てて言うほどでもない」という意味になります。
「ある状況が起きたとしても、それによって自分はそれほど影響を受けないから大丈夫だ」という意識とともに用います。