台本は「演劇や映画で使われる役者の台詞を主な構成要素としているもののこと」。

「台詞」と言い換えると分かりやすいです。

脚本は「演劇や映画でつかわれる内容が分かるようになっているもののこと」。

「骨組み」と言い換えると分かりやすいです。

台本は役者が見ることが多く、脚本はプロデューサーや監督などが見るためのものです。

台本は主に役者の台詞により構成されています

台本は演劇や映画を作る際、原作にしたがって登場人物たちが喋る内容を台詞とト書きなどで作られている本のことです。

役者はト書きや台詞を暗記して芝居を演技します。

台本は時系列で作られていて、複数の役者が喋る台詞も順番通りになっています。

出演者は台本通りのことだけではなく、演技をするわけですから工夫が必要です。

脚本は演劇や映画を作る際、原作に従い作られたもので、柱やト書き、台詞などで構成されています

脚本は役者以外の制作スタッフのためにつくられるもので、演劇や映画の内容が分かる柱書やト書き、台詞などが時系列で書いてあります。

柱書きとは「江戸中期、庶民の長屋、夕方」など場所、背景、時間などでシーンナンバーが振られます。

ト書きとは「粗末な着物姿、病気で床に伏している」など役者の服装や雰囲気、仕草、周りの設定物などの指定を表し、台詞は役者の喋る内容です。

台本は役者に脚本は制作スタッフに配られます

演劇や映画などを制作するにあたり、出演者の役者や、スタッフの監督、プロデューサー、ディレクター、照明などの裏方、音楽関係、時代考証などの関係者全員がその内容を知ることが必要ですので、台本と脚本が作られて配られるのです。

役者は台本に従い、監督、プロデューサー、ディレクター、裏方の人は脚本に従って演技や演出をするのです。

台本も脚本も演劇や映画の内容がすべて書いてありますが演出は現場で作られます

演劇や映画などの瞬間芸術と呼ばれているものは時間の推移の中で表現をする必要があります。

そのため、台本や脚本が必要になるのです。

台本や脚本はあくまでも作品の骨組みでしかありませんので、肉付けとなる演出は現場で監督やディレクター、役者などがすることになりますので技量が試される厳しい世界です。

良い作品の演出は良い役者やスタッフにより作られます。

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