「なぎなた」は、反り返った幅広の刀身に長い柄を付けた武器です。
英語では「a Japanese halberd」で表されます。
☆halberd
名詞です。
「斧鑓・おのやり」という意味です。
鎗と斧を一体化して長い棒状の柄につけた西洋の武器です。
14~16世紀に流行しました。
「矛」は、長い柄の先端にもろ刃の剣を付けた武器です。
英語では「a pike」「a halberd」で表されます。
「矛を収める(降伏する)」は「lay down one’s arm」です。
「矛を収める(和睦する)」は「bury the hatchet」です。
「槍」は長い柄の先端に細長い刃物を付けた武器です。
英語では「a spear」「a lance」で表されます。
「騎兵の鎗」という意味の場合「a lance」を使います。
「鎗で突く」は「run a person through with a spear 」です。
「なぎなた」の意味
「なぎなた」は、反り返った幅広の刀身に長い柄を付けた武器です。
人馬をなぎ倒すのに使われました。
「薙刀」「長刀」とも書きます
平家物語(4)に「むかってくるおば薙刀で切って落とす」とあります。
「なぎなたを振り回す」のように使います。
☆なぎなたの歴史
平安時代末期ごろから出現しました。
「平安物語絵巻」「蒙古襲来絵巻」などにしばしば描かれています。
南北朝から室町にかけて長くなり、「太平記」には「三尺五寸の小長刀、四尺余の大長刀」とあります。
「矛」の意味
「矛」は、以下のような意味です。
①長い柄の先端にもろ刃の剣を付けた武器です。
万葉集(16)に「白鷺の矛くひ持ちて」とあります。
②鉾(矛)を立てて飾った山車です。
山鉾です。
以下のように使います。
矛を交える 矛を収(納)める 矛を向ける
☆矛(鉾)の歴史
日本では弥生時代から鎌倉初期まで用いられました。
弥生時代には銅製品が作られ、古墳時代には鉄製品が作られました。
鎌倉時代以降は実戦に用いられず、もっぱら祭祀用となりました。
「槍」の意味
「槍」は、以下のような意味です。
①長い柄の先端に細長い刃物を付けた武器です。
「鑓」「鎗」とも書きます
②槍を使う武術です。
「槍術」です。
③陸上競技のやり投げに使う用具です。
④将棋で「香車」のことです。
以下のように使います。
槍を構える 雨が降っても槍が降っても 槍一筋 一本槍 槍の達人 槍術
☆槍の歴史
日本最古の鎗は、後期旧石器時代の石鎗です。
鎌倉末期から合戦に登場し、室町時代にはもっとも重要な武器になりました。
「なぎなた」は 反り返った幅広の刀身に長い柄を付けた武器、「矛」は 長い柄の先端にもろ刃の剣を付けた武器、「槍」は 長い柄の先端に細長い刃物を付けた武器です。
「なぎなた」「矛」「槍」は、類語です。
「盾」は、これらの言葉の関連語です。
共通する意味は「長い柄の先に刀剣を付けた武器」です。
「なぎなた」は、長い柄の先に反り返った刃物を付けた武器です。
江戸時代以降、多くの場合、夫人の武器として使われました。
「長刀」「薙刀」とも書きます。
「矛」は、長い柄の先にもろ刃の刃の剣を付けた武器です。
「槍」は、長い柄の先に細長い刃をつけた武器です。