潜るは「水面下に移動すること、水中で泳ぐこと。」
「潜水」と言い換えると分かりやすい。
潜むは「人目に付かないようにジッとしていること」。
「潜伏」と言い換えると分かりやすい。
「水中に潜る」と言うことは地上からは姿が確認できないため、転じて「潜む」と言う意味になったものと思われます。
何かにまぎれていて分からないと言う状況が似ています。
「潜る」は水の中に入ること
「潜る」は水の中に入ることです。
「潜」に代わる漢字は「沈」が考えられますが、「潜」が能動的行為なのに対し「沈」は他動的なことに多く使われます。
「潜ってアワビを採る」と「船が沈む」とでは意味合いに大きな違いがあります。
熟語は「潜水、潜水艦、潜航、潜望鏡」などがありますが、どれも潜水艦がらみの言葉になります。
「潜む」は人目に付かない行為のこと
「潜む」は人目に付かない行為のことで「潜る」と同じ意味合いを持ちます。
用例は「犯人は国内に潜伏している」「敵国に潜入しているスパイ」「潜在意識に訴える」「鮮血が認められる」「他国の潜水艦が領海近くを潜航した」「暗闇や物陰に潜む尾行者」「潜移暗化とは知らず知らずに周囲に感化されること」などがあります。
「潜」の成り立ち諸説
「潜」の成り立ちには諸説あるようです。
旧字は「潛」と書き、一説には「簪(かんざし)と言う字にサンズイが付いたもの」、「二人の役人が大声で引き継ぎをしている様子」などがあり、簪(かんざし)は髪の隙間に入り込むことから水の隙間に入ると言う意味で「潜る」となったなどいろいろです。
簪(かんざし)説が納得できそうなものになります。
「潜る」と「潜む」とは
「潜る」は水中に入って活動することで、まるで水中に「潜んでいるかのように見えます。
「潜る」は「人が潜る」海女が潜ってサザエやアワビを採る」「潜水艦が潜航する」「潜水泳法」などと使います。
「潜む」は「潜る」からの意味があり「人目に付かないこと、隠れること」と言う意味になります。
「潜伏、潜入、潜在」などの言葉があります。