棄民は「国によって見捨てられた国民のこと」。
災害などが起きたときに、国が困難な状況にある人たちを助けないというケースで使っていく言葉になるでしょう。
難民は「何らかの理由で外国に庇護を求めて、逃げてきた人のこと」。
たいていは戦争などが理由で、国内にいることが危険であるという理由のケースが多いと思われます。
「棄民」の意味
棄民とは、国によって見捨てられた国民のことです。
本来は国が助けるべきと思われる国民を国が見捨てた、助ける気がないというシーンで使う言葉になります。
このような状況はあまり見られませんから、使える可能性は低いです。
また、言葉の知名度も高くありませんから、そもそもこの言い方を知っている人がそんなに多くないと評価できます。
「難民」の意味
難民とは、何らかの理由で外国に庇護を求めて、逃げてきた人のことです。
苦境に陥っている国民という意味では、棄民の意味に近いですが、こちらは国に見捨てられたわけではなく、自分たちで他国に逃げているようなケースで使います。
難民という言葉はニュースなどでたまに聞かれますし、知名度も高いと評価できると思われます。
「棄民」と「難民」の用法や用例
「棄民に関しては、実際に存在する可能性はあるが、あまり考えられない状況だ。
国が自国の苦しんでいる人たちを見捨てるというケースはなかなかないと言えるだろう。」
「難民に関しては、世界中のいろいろな国に逃げている状況であると言える。
彼らにとっては、とにかく安全な国に避難することが最優先であると評価できると思うんだよ。」
棄民と難民は知名度に差がある
棄民と難民はどちらも過酷な境遇と言える人たちに対して使っていく点は共通しています。
しかし、意味は同じではないので、そういう部分で差を見出すことができる点は理解しておきましょう。
難民はそこそこ知られている表現であり、ニュースなどで見聞きすることがあります。
しかし、棄民についてはかなりマイナーな言い方になります。