「縒る・よる」は、交えてねじり合わせることです。
英語では「twist」で表されます。
「こよりをよる」は「twist paper into a string」「twine paper into a string」です。
「このロープは50本の糸をよじったものだ」は「This rope is twist from fifty threads. 」です。
「綯・なう」は、数本の糸やわらなどをより合わせ一本にすることです。
英語では以下のように表されます。
「縄をなう」は「make rope」「twine rope」です。
「縒る・よる」の意味
「縒る・よる」は、以下のような意味です。
①交えてねじり合わせることです。
組んで巻きつかせることです。
万葉集(7)に「紫の糸をそ我がよるあしひきの山橘を貫かむと念ひて」とあります。
②曲げることです。
ねじり曲げることです。
以下のように使います。
よって紐にする 綱をよる こよりをよる
☆twine
名詞の意味は「より糸・麻ひも」「より合わせ・絡みつき・もつれ」です。
「花を摘んで花輪をつくる」は「twine flowers into a wreath」です。
「巻きつく」は「twine oneself」です。
「綯・なう」の意味
「綯・なう」は、数本の糸やわらなどをより合わせ一本にすることです。
「あざなう」「よる」と同じ意味です。
「藁を打ち、縄をなう」のように使います。
☆あざなう
縄などをよることです。
「吉凶はあざなえる縄のごとし」のように使います。
☆interweave
動詞です。
「織り合わせる・編み込む」「織り混ぜる・混交する」です。
「『編み込み』とは、二つ以上の糸やウールなどをより合わせることである」は「To interweave is to twist together two or more pieces of thread, wool, etc. 」
「その青い織物は赤や金の糸が織り込まれていた」は「The blue fabric was interwoven with red and gold thread. 」です。
縒・綯の漢字
「縒・よる」
字義は「ふぞろいのさま」です。
日本語の意味は「糸をより合わせ一筋にする」「よった状態」です。
解字では、「糸+差」で構成されます。
「差」の部分は「ふぞろい」を表します。
これらにより「糸がふぞろい」を意味します。
「綯・なう」
字義は「なう・縄をなう」「なわ」です。
解字では、「糸+?」で構成されます。
「?・とう」の部分は「焼き物」を表します。
これらにより「糸を強くする」を意味します。
「?・とう」
字義は「陶器をつくる・陶器を焼く」「焼き物」「陶器を焼くかま」です。
解字は象形です。
「人が陶器を抱えている形」にかたどり「焼き物を焼く」を表します。
「?・とう」の部分を含む文字は、「陶器をつくる」という意味を共有しています。
「縒る・よる」は 交えてねじり合わせること、「綯・なう」は 数本の糸やわらなどをより合わせ一本にすることです。
「縒る・よる」「綯・なう」は、類語です。
共通する意味は「何本かの糸状のものや紙を一つにねじり合わせること」です。
「縒る・よる」「綯・なう」の二語は、何本かのわらや糸を一つにまとめて丈夫にすることです。
「縒る・よる」には「それ自身をねじって強くする」という意味もあります。
「縒る・よる」の素材は、紙・糸・わら・針金などです。
「綯・なう」の素材は、糸やわらに限られます。