「項・うなじ」と「首筋」は類語で、ともに「首の後ろの部分」を指します。
「襟足」は、「首の後ろの髪のはえぎわ」「そこから背筋にかけての部分」を意味します。
「襟足」は、日本髪にその由来があったようです。
舞妓さんの日本髪を見ると、結い上げた時、左右の髪の生えぎわを白粉でかたどって二本の足のように整えています。
その形を足に見立てて「襟足」と呼ばれるようになったそうです。
「うなじ」の意味
「項・うなじ」は、「首の後ろの部分」「襟首」「首筋」の意味です。
「うなじ」の類語には、「首筋」「首根っこ」「襟首」があります。
共通する意味は、「首の後ろの部分」です。
「白いうなじ」「悲しみにうなじを垂れる」のように使います。
「項」という漢字は、「頁+工」で構成されています。
「工」の部分は、「後ろ」という意味に通じます。
「頁・ケツ・ゲツ」の字義は、「頭・かしら」「こうべ」「首筋」「うなじ」です。
「ページ」という意味もあります。
以上から、「項・うなじ」は、「頭から首にかけての後ろの部分」という意味になります。
「襟足」の意味
「襟足」は、「首の後ろの髪のはえぎわ」「そこから背筋にかけての部分」を指します。
「襟足が長い」「白い襟足」「きれいな襟足」のように使います。
「襟」という漢字は、「衣+禁」で構成されています。
字義は、「えり」「着物の前えり」です。
また、「胸」や「建物の南」という意味も含みます。
「襟足」の「足」は、日本髪にその由来があったようです。
舞妓さんの日本髪を見ると、結い上げた時、左右の髪の生えぎわを白粉でかたどって二本の足のように整えています。
その形を足に見立てて「襟足」と呼ばれるようになったそうです。
「首筋」の意味
「首筋」は、「首の後ろの部分」「襟首」「うなじ」のことです。
「首筋」の類語には、「首根っこ」「うなじ」「襟首」があります。
共通する意味は「首の後ろの部分」です。
「首筋が寒い」「首筋をいためる」「首筋の疲れをほぐす」のように使います。
「筋」という漢字は、「肉+力」で構成されています。
肉の中の力のある「すじ」を意味しています。
まとめ、舞妓さんの日本髪
「うなじの色気」と云えば、まず、舞妓さんの後ろ姿が思い出されます。
首筋がすっきりして長く見えます。
着物姿の美しさが、その襟足によってより強調されています。
白粉を塗ることで二本足に見えるように襟足を整えていますが、それは首が細く長く見える効果があるそうです。
また、襟足の一部の地肌を塗り残すことで「すき」を表し、それによってより魅力的に感じさせるそうです。
「襟足の美しさ」というのは、「襟足そのものの美しさ」というよりも、襟足を見た側の想像力によるものが大きいのではないでしょうか。